研究実績の概要 |
【酵母を利用した学生実習についての成果】本校4学年対象の「生化学実験」中のテーマとして。「天然酵母の採取と食品加工への利用」「採取した酵母の継体培養」「遺伝子解析」を取り入れた。昨年度までに構築した実験内容を改良し、完成させた。○培地の工夫 然物中に存在するさまざまな微生物の中から、効率よく酵母を採種するためのp選択性のある培地をいくつか考案した。一例として、酵母培養に汎用されるYM培地のpHを通常より低く作成し、より選択性を高めた。○酵母の検定と選択全性確保のため、サッカロマイセスセロビシエであることを主眼とした。発酵現象が観察される酵母はS. セルビシエ以外も多くあり、それらにはバイオセーフティレベルが2以上のものもある。シャーレの中だけの実験なら問題がないが、製パンに利用するのは、長年食品に利用されてきたS. セルビシエのみとした。今回、酵母のDNA分析を行って得られた知見として、天然酵母の選抜の際、発酵力、におい、発酵の様態等が良好でない検体はS. セルビシエではなかった。今後この結果を応用し、DNA解析を行う前の予備検定の基準を定量化したマニュアルの作成が可能だと思われる。いずれの実習も学生の興味は高く、たいへん学習高価は高かった。 「穀物(サトウモロコシ)を教材にしたエネルギー効率の教材化」1×1mのスペースにサトウモロコシを栽培し、得られた穀物(実)は約1kg、バイオマス原料としての茎と葉は平均で約8kgであった, アルコール発酵の前段階のでんぷんの糖化には麹を利用することとし、サトウモロコシを原料とし麹の試作を行った。これらのデータをもとに、次年度に向けてテキストを作成中である。
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