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収縮性の保持された心不全と血管内皮機能の関連についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 15H00657
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 臨床医学
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

守川 義信  奈良県立医科大学, 社会人学生

研究期間 (年度) 2015
研究課題ステータス 完了 (2015年度)
配分額 *注記
500千円 (直接経費: 500千円)
2015年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード拡張機能障害 / サルコペニア / 血管内皮機能
研究実績の概要

目的 : 以前より心不全の原因は収縮機能傷害と考えられていたが, 近年収縮性の保持された心不全(HEART FAILURE WITH PRESERVED EF ; HFpEF)が半数近くあることが明らかになった. 更にHFpEFの生命予後も収縮不全の心不全とそれほど変わらないことが明らかになった. HFpEFの発症機序は十分解明されておらず, 予後改善に有効な治療は確立されていない. 一方で糖尿病患者ではHFpEFが多い事が知られている. さらに糖尿病患者ではサルコペニアも多い事が知られている. 今回私は, HFpEF, 血管内皮機能, およびサルコペニアの関係を検討するため, 市立奈良病院に入院した糖尿病患者を対象に, 血管内皮機能, 心エコー, および血液検査を行い, 拡張障害の指標の1つであるE/E'との関係を検討した.
方法 : 2012年9月から2015年3月までの期間に糖尿病治療目的で当院に入院した患者143名を対象とした. 拡張障害と血管内皮機能との関係を検討するため, 各対象に心エコー, 血管内皮機能検査, および血液検査を行い, 24ヶ月追跡調査を行った. 尚, サルコペニアは欧州ワーキンググループの定義を用いた.
成果 : 対象を非サルコペニア群(119名)とサルコペニア群(24名)の2群に分けた. サルコペニア群では非サルコペニア群と比較し, 血管内皮機能(Flow-mediated dilatation : FMD)が有意に低く(4.1±0.6 vs. 6.2±0.3, P=0.0021), E/E' (13.9±0.6 vs. 11.7±0.3, P=0.0028)が高値であり, さらに尿中アルブミン量も有意に高い事が明らかになった(93.1±16.8 vs. 40.8±7.6, P=0.0051). 2年間の追跡により, サルコペニア群のみE/E'の有意な増悪を認めた(13.9±0.6 vs. 14.8±0.8, P=0.029). さらに, E/E'は, 尿中アルブミン量, FMD, および握力と関連がある事が明らかになった. これらの結果より, 糖尿病患者ではサルコペニア群と非サルコペニア群で拡張障害の増悪に差が生じる事が予想され, 更にその予測因子として尿中アルブミン量, FMD, さらに容易に測定できる握力が有用である事が示唆された.

報告書

(1件)
  • 2015 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Cardiovascular events in diabetic patients with or without sarcopenia2016

    • 著者名/発表者名
      守川 義信
    • 学会等名
      第80回日本循環器学会学術集会
    • 発表場所
      仙台国際センター
    • 年月日
      2016-03-18
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書

URL: 

公開日: 2015-04-16   更新日: 2016-12-27  

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