研究課題
基盤研究(A)
腸内細菌叢と骨格筋機能(筋力および筋量)との関連を示すマウスモデル確立のために、抗生物質除菌マウスを作出し、カルディオトキシンによる筋損傷からの回復過程の遅延を仮説として検証を試みたが、先行のパイロット研究の結果を再現できずに至った。一方、既存コホート研究参加者の職場検診受診時の微生物叢メタゲノム解析および生活習慣解析から握力と関連する要因を探索した。トマト摂取頻度が高い方が3年間の握力低下量が小さいことを明らかにした。糞便はマウスモデルが確立されないため口腔内微生物叢の採取方法と解析のパイプライン化を試み歯ブラシ液の有用性を明らかにしたが、握力と関連するメタゲノム要因は特定できなかった。
歯ブラシから得られる微生物叢は主仮説の筋力との関連は見られなかったが最も多様性が高く、今後微生物解析に有用であることを示した。一方、多様な食事要因の中からトマトおよび関連食品摂取頻度が高い方が握力の低下量が少ないことから、トマト摂取が筋力低下、サルコペニアに対して保護的に働くことも介入研究等で確認すれば、生活習慣改善策の一つとして利用できる可能性が高い。またそのメカニズムの追求は加齢にともなう筋力低下を防ぐさらなる対策をたてるためにも有用である。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
Journal of Epidemiology
巻: 28 号: 9 ページ: 397-403
10.2188/jea.JE20170029
130007481556
PLoS One
巻: accepted