研究課題/領域番号 |
15H01873
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
小山 弓弦葉 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 室長 (10356272)
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研究分担者 |
田中 淑江 共立女子大学, 家政学部, 教授 (70636456)
澤田 和人 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (80353374)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
43,030千円 (直接経費: 33,100千円、間接経費: 9,930千円)
2019年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2018年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2017年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2016年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2015年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | 美術史 / 野村正治郎 / 山中商会 / アメリカ / 日本染織 / ジャポニスム / 袈裟 / 日本近代 / 日本染織史研究 / 近代日本 / 古美術商 / 海外古美術市場 / コレクター / 長尾美術館 / 日本染織コレクション |
研究成果の概要 |
従来の染織史研究者の間では研究対象とならなかった江戸時代以降の袈裟類・裂類を中心に詳細な調査を行った。その結果、京都の野村正治郎、大阪の山中商会といった日本の古美術商が、大正期から昭和初期にかけて、日本国内だけではなく、特にアメリカに日本染織を集中的に輸出していたことが判明した。ヨーロッパよりも遅れて始まったアメリカ国内におけるジャポニスムの動向に乗じて、袈裟や裂類が室内装飾品としてコレクターの蒐集対象となっていたことが調査によって明らかとなった。調査の詳細なデータは所蔵機関別にリスト化し、研究の成果は、研究代表者、研究分担者、研究協力者8名による論文にまとめ、調査研究報告書として出版した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
染織史研究者の間では研究対象とならなかった江戸時代以降の袈裟類・裂類を中心に国内外の各所蔵先において日本染織コレクションの全容が分かる調査を行い、その価値付けをしたことによって、所蔵者側にも、日本染織コレクションの歴史的・文化的意義を知らしめる機会となった。本調査研究によって、美術史に位置付けられる染織文化史研究が確立される契機となった、大正期から昭和初期の日本染織文化財の価値観の形成過程が解明された。現状においては、日本染織の価値が理解されないままに離散する危機のある日本およびアメリカのコレクションに、その来歴や価値に関する歴史的・文化的な意味付けがなされたことは極めて有意義である。
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