研究課題/領域番号 |
15H02091
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大阪大学 (2017-2019) 京都大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
川畑 貴裕 大阪大学, 理学研究科, 教授 (80359645)
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研究分担者 |
久保野 茂 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 客員主管研究員 (20126048)
伊藤 正俊 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (30400435)
松田 洋平 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助教 (50569043)
秋宗 秀俊 甲南大学, 理工学部, 教授 (60319829)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
42,380千円 (直接経費: 32,600千円、間接経費: 9,780千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2016年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2015年度: 16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
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キーワード | トリプルアルファ反応 / 宇宙における元素合成過程 / 固体水素標的 / 稀ガンマ崩壊 / 宇宙における元素合成 / 実験核物理 / ガンマ崩壊幅 / 陽子非弾性散乱 / 逆運動学 / 元素合成 / 極薄固体水素標的 / GAGGシンチレータ |
研究成果の概要 |
トリプルアルファ反応は宇宙における元素合成において最も重要な反応のひとつである。しかし、高温度 (T > 20億 K) 下において重要な役割を果たす12C核の Ex = 9.64 MeV 状態のガンマ崩壊確率が知られていなかったため、その反応率には大きな不定性が残されていた。 本研究では、固体水素標的システムとGion反跳粒子検出器を開発し、1H(12C,12Cp)反応を測定することで、Ex = 9.64 MeV 状態の稀ガンマ崩壊確率を初めて測定し、Ex = 9.64 MeV 状態がトリプルアルファ反応率を増大させていることを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トリプルアルファ反応は、元素合成が質量数5ないしは8において停滞するという、いわゆる「質量数5と8の壁」を乗り越え全ての重元素合成の戸口となる反応であり、宇宙における元素合成過程において最も重要な反応である。これまで、NACREと呼ばれる核反応率ライブラリに収録された推定値が天体核計算に広く用いられてきたが、20億Kを超える高温度下におけるトリプルアルファ反応率には大きな不定性が残されていた。今回の研究成果により、高温度下における反応率が明らかとなり、不定性が劇的に低減された。宇宙における元素合成過程の理解に大きく寄与するものと期待される。
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