研究課題
基盤研究(A)
iPS細胞等の幹細胞から分化誘導した目的細胞を精密に選別する技術の開発は重要である。標的細胞を選別するためには、細胞表面抗原に結合する抗体を利用する方法等が汎用的に用いられている。この方法は非常に有効であるが、目的とする細胞を特異的に選別する抗体が存在しない場合も多々あり、新たな方法の開発が期待されていた。われわれは、生きた細胞内部の状態を識別することで、様々な細胞集団から特定の細胞を識別する技術の開発を進めた。その結果、細胞内の特定のマイクロRNAの発現を検知し、目的の細胞を安全かつ効率良く選別できる新しい技術、「マイクロRNAスイッチ」の開発に成功した。本技術により目的の細胞を含む細胞集団に人工RNAを導入するシンプルかつ安全性の高い方法で、iPS細胞より分化誘導した様々な標的細胞を選別できることが今後期待される。上記研究成果は、細胞内の状態を感知することで、外来遺伝子の発現を自在に制御できる新技術となる。細胞内部の状態を「人工RNAで識別」することで、これまでの技術では困難であった、細胞内状態に応じた精密な運命制御技術へと発展できる。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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