研究課題/領域番号 |
15H02428
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
作物生産科学
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研究機関 | 東京農業大学 (2017-2019) 東京大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
大杉 立 東京農業大学, その他部局等, 教授 (40343107)
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研究分担者 |
青木 直大 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (70466811)
廣瀬 竜郎 高崎健康福祉大学, 農学部, 教授 (90355579)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
42,120千円 (直接経費: 32,400千円、間接経費: 9,720千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2018年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2017年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2016年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2015年度: 13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
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キーワード | ショ糖代謝 / イネの多用途利用 / イネ茎部 / 突然変異体 / ショ糖転流 / ショ糖輸送 |
研究成果の概要 |
稲わらを家畜飼料やバイオエタノール原料に用いる際に鍵となる‘茎部高糖性形質’(茎部におけるショ糖・ブドウ糖・果糖の蓄積能力)に着目して研究を進めた。主要な研究成果は以下の2点である。①茎部のデンプン蓄積能を抑制することによって、生育に負の影響を与えずに茎部高糖性を向上させることが可能であることを実証し、既存の飼料用水稲品種に比べて茎部高糖性に優れた系統を育成した。②ショ糖分解に関わる液胞型インベルターゼの生理機能解析を通して、この酵素が、イネ体における光合成産物の分配、特に幼穂への分配に深く関与し、穎果のサイズを決める重要な因子であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、生育や子実収量に負の影響を与えずにイネ茎部の糖質及び脂質の組成や蓄積量を改変することが可能であることが、モデル品種「日本晴」のみならず実用品種「リーフスター」や「たちすずか」で実証された。これらの実用品種は既存品種のなかでは比較的ショ糖を高蓄積することが知られているが、これらを超える‘高糖性’系統の作出に成功したことは、今後の飼料・エネルギー用新品種の育種を大きく前進させ、稲藁や水田の有効利用、再生可能エネルギーの供給向上への貢献が期待される。また、ショ糖の分解に関わる酵素がイネの子実サイズの決定に深く関与することが示されたことは、今後の多収品種育成に資する重要な知見である。
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