研究課題/領域番号 |
15H02431
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田尾 龍太郎 京都大学, 農学研究科, 教授 (10211997)
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研究分担者 |
赤木 剛士 京都大学, 農学研究科, 助教 (50611919)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
41,990千円 (直接経費: 32,300千円、間接経費: 9,690千円)
2018年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2017年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2016年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2015年度: 15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
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キーワード | 果樹園芸学 / 園芸学 / 受粉受精 / 自家不和合性 / 果樹ゲノム解析 / 果樹 / 果樹ゲノム科学 / 組換え遺伝子 / 園芸 / 園芸ゲノム科学 |
研究成果の概要 |
本研究は,バラ科サクラ属に特異なS-RNase依存性配偶体型自家不和合性の成立過程ならびにその特異な不和合性認識機構の分子基盤の解明を試みたものであり,以下の結果を得た.1)サクラ属の花粉SであるF-box遺伝子(SFB)は,バラ科リンゴ亜連,ナス科,オオバコ科植物の花粉S遺伝子のF-box遺伝子とは異なる進化を遂げており,これがサクラ属特異な自家不和合性機構の確立を駆動した可能性を示した.2)生化学的な実験から,サクラ属のS遺伝子座近傍に座乗する花粉発現のF-box遺伝子(SLFLs)がサクラ属の不和合性認識モデルの中で重要な役割を果たすジェネラルインヒビターである可能性を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,バラ科サクラ属におけるS-RNase型自家不和合性の認識機構が, S-RNase型の自家不和合性を示す他の植物の認識機構とは,大きく異なるという科学的な謎に対して,進化学的な見地から一つの答えを示した.また,本研究で行われた進化学的な研究と生化学的な研究で得た結果を総合考察し,サクラ属果樹の自家不和合性認識機構を説明するための仮説モデルのおけるジェネラルインヒビターの分子実体が,サクラ属不和合性S遺伝子座近傍に座乗する遺伝子にコードされるF-boxタンパク質であることを示唆した.これらは,サクラ属果樹の生産上の大きな障壁である自家不和合性の打破に活用できる有力な知見となる.
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