研究課題
基盤研究(A)
植物が細胞表面にもつ受容体は、病原菌の構成成分を認識して、様々な防御応答を誘導する。その際、受容体の下流で働くMAPKカスケードが防御応答を誘導する信号伝達系で主要な働きをしていることが知られている。しかし、植物では、受容体からMAPKカスケードの間の信号伝達経路が不明であった。本研究により、シロイヌナズナの受容体型細胞質キナーゼ(RLCK)であるPBL27が、真菌の構成成分であるキチンを認識する受容体CERK1とMAPKカスケードの最上流に位置するMAPKKK5を直接的に結ぶ分子であることを明らかにし、病原菌認識に伴うMAPKの活性化機構を初めて解明した。
植物の細胞膜上に存在する多数の受容体は、細胞外に存在する病原菌、ホルモン、分泌性ペプチドを検知し、細胞内のMAPKカスケードを介して、防御応答や形態形成など様々な生体反応を誘導するが、その分子機構は不明であった。本研究成果によって提唱した「RLCKによるMAPKKKの活性化のモデル」は、植物において普遍的であり、形態形成など、植物免疫研究以外の研究にも波及効果をもたらし、作物育種の有用な基盤情報として期待される。
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