研究課題/領域番号 |
15H02569
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
川口 章 東海大学, 医学部, 客員教授 (30195052)
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研究分担者 |
玉木 哲朗 東海大学, 医学部, 教授 (10217177)
北岸 宏亮 同志社大学, 理工学部, 准教授 (60448090)
山野 眞利子 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (80192409)
猪口 貞樹 東海大学, 医学部, 教授 (60160008)
奥 直人 帝京大学, 薬学部, 特任教授 (10167322)
根矢 三郎 千葉大学, 大学院薬学研究院, 教授 (10156169)
常重 アントニオ 法政大学, 生命科学部, 教授 (30409346)
白井 幹康 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (70162758)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
40,950千円 (直接経費: 31,500千円、間接経費: 9,450千円)
2019年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2017年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2016年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2015年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | ヘモグロビン / 人工酸素運搬体 / 酸素 / 一酸化炭素 / 虚血再灌流障害 / 酸化ストレス / アポトーシス / 抗炎症作用 / 臓器虚血 / 再灌流障害 / 外呼吸 / 循環 / 内呼吸 |
研究成果の概要 |
ヘモグロビン(Hb)を基にした人工酸素運搬体は赤血球代替物として広く研究されているが、本研究では赤血球と違った、1)微小サイズ(100-300 nm)、2)酸素親和性の可変性(P50O2 5-50mmHg)などの物理的特徴を活かして虚血・再灌流障害(I/R)に対する実験的治療として検討してきた。動物実験の結果、I/Rの際の A)酸化ストレス低減、B)抗炎症作用、C)アポトーシス抑制の結果、臓器機能および形態の保護が明らかになった。一般的な薬剤や赤血球にはないこれらの効果は、微小Hb粒子が酸素のみならず一酸化炭素を末梢まで運搬することに由来するものと推測され、新たな治療薬として期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヘモグロビンを基にした人工酸素運搬体は代用赤血球として研究されてきたが、本研究では赤血球と異なる物理的特徴を活かして少量で効果を発揮する虚血・再還流に対する実験的治療として検討してきた。その結果、α)脳梗塞、全脳虚血、突発性難聴、心筋梗塞など虚血・梗塞病態の軽減、β)皮膚潰瘍、消化管、気管支などの治癒促進、γ)抗腫瘍放射線および化学治療などの増感が明らかとなった。作用機序は、低酸素組織への酸素供給による代謝改善、抗炎症効果と、一酸化炭素(CO)による酸化ストレスやアポトーシスの低減によるものと考えられ、全く新たなカテゴリーに属する広汎な疾病の治療剤としての可能性が見込まれている。
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