研究課題/領域番号 |
15H02588
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 昌志 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10281073)
|
研究分担者 |
石川 健治 名古屋大学, 低温プラズマ科学研究センター, 特任教授 (60417384)
大神 信孝 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (80424919)
矢嶋 伊知朗 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (80469022)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
43,290千円 (直接経費: 33,300千円、間接経費: 9,990千円)
2018年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2017年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2016年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2015年度: 22,100千円 (直接経費: 17,000千円、間接経費: 5,100千円)
|
キーワード | 有害元素 / 飲用井戸水 / 黒皮症 / 聴力障害 / 鉄 / 難聴 / 環境モニタリング / 健康リスク評価 / 元素 / 健康影響 / 浄化 / 皮革工場 / 3価クロム / クロム / 河川 / 排水路 / 環境 / 社会医学 / 環境分析 / 環境技術 / 衛生 / 動物実験 / 疫学 / 皮膚疾患 |
研究成果の概要 |
アジアを中心に飲用井戸水の元素汚染が原因で数千万人以上の多種多様が発生している。本研究では、飲用水元素汚染に関する国際環境問題を迅速に解決することを目的として、以下に示す包括的環境研究を実施した。まず、アフガンニスタン等の情報の乏しい地域も含めて、飲用井戸水元素汚染の現状を把握した。次に、細胞・動物・ヒトの知見を組み合わせた多角的健康リスク評価システムにより、発癌及び感覚器(皮膚・耳)の疾患(黒皮症・難聴等)を誘発する可能性のある有害元素(ヒ素・バリウム・鉄・マンガン等)を選別し、井戸水から浄化すべき元素を特定した。最後に、有害元素を飲用井戸水からの除去できる新規の浄化技術の開発に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:慢性ヒ素中毒の指標の1つとなるヒ素性黒皮症のモデルマウスを作製することに初めて成功した。さらに、黒皮症の発症にエンドセリンが関与している可能性を細胞生物学実験で示した。また、内耳蝸牛に着目し、ヒ素・マンガン等の元素が、難聴を誘発する機序を一部解明した。 社会的意義:アフガニスタンのカブールの飲用井戸水がヒ素やウランに汚染されていることを示した。さらに、有害元素(ヒ素・バリウム・鉄・マンガン)の曝露によって誘発されるヒトの難聴または黒皮症に対するリスクが、毛髪・爪・尿等の元素濃度を指標として評価できることを示した。また、ウラン・バリウム・モリブデン等を吸着できる浄化材候補を提案した。
|