研究課題/領域番号 |
15H02637
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
曽田 貞滋 京都大学, 理学研究科, 教授 (00192625)
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研究分担者 |
池田 紘士 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (00508880)
高見 泰興 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (60432358)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
41,730千円 (直接経費: 32,100千円、間接経費: 9,630千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2018年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2017年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2016年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2015年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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キーワード | 種多様性 / 全球的分散 / 甲虫類 / 飛翔多型 / 分子系統 / 分岐年代 / 適応 / 種分化 / 移動分散 / 後翅退化 |
研究成果の概要 |
地表性甲虫類の分散・種多様化過程における飛翔能力退化の役割を解明するために,飛翔多型をもつハンミョウ科,オサムシ亜科,ヒラタシデムシ亜科を対象として分子系統地理解析を行った.各系統群の分化年代はジュラ紀から白亜紀と推定され,いずれもアフリカ,南米,オーストラリアなどゴンドワナ起源の陸地には分岐の深い系統が分布し,それらの種多様性は低い傾向があった.飛翔能力の退化は,オサムシ亜科では大部分の系統群,ハンミョウ科では基部系統群の大部分と派生的系統群の一部,ヒラタシデムシ亜科では派生的系統群のみに見られ,ハンミョウ類では少数種の依存固有性,他の2グループでは種多様化と結びついていた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全生物種の2割を占める甲虫類がどのように多様化してきたかは進化生物学の主要テーマとなってきた.これまでの主要な仮説は植物食への適応であるが,植物食は多くの昆虫で進化しており,必ずしも甲虫類の多様化を特徴づけるものではない.本研究では,甲虫類に頻繁に見られる飛翔能力の退化が種多様性をもたらしたという仮説をたて,地表性甲虫を対象にして検証を行った.飛翔能力の退化は分散能力の低下をもたらすため,一方向的に種の多様化と結びつくことは予想されない.中生代以降の大陸変遷と甲虫類の系統進化において,飛翔能力の退化が種多様性の増加・減少にもたらした影響を明らかにしたことが本研究の主要な成果である.
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