研究課題/領域番号 |
15H02651
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
関崎 勉 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (70355163)
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研究分担者 |
大澤 朗 神戸大学, 農学研究科, 教授 (10253189)
中川 一路 京都大学, 医学研究科, 教授 (70294113)
渡辺 孝康 日本大学, 歯学部, 助教 (70725514)
黒木 香澄 (石田香澄) 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特別研究員 (80760272)
遠矢 真理 順天堂大学, 医学部, 助教 (20804694)
丸山 史人 京都大学, 医学研究科, 准教授 (30423122)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
42,250千円 (直接経費: 32,500千円、間接経費: 9,750千円)
2018年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2017年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2016年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2015年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
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キーワード | 豚レンサ球菌 / 口腔内細菌叢 / 微生物動態 / メタゲノム解析 / 感染症 |
研究成果の概要 |
日本,ベトナム,およびタイの養豚場で,ブタのだ液,糞便,餌箱と水飲み器の拭き取り試料を収集した。それらの試料からキットとジルコニアビーズを使った破砕法でDNAを抽出した。16S rRNA遺伝子増幅産物の塩基配列決定から比較した細菌叢は試料ごとに異なっていが,だ液では4種の菌属で約50%を占める他とは全く異なる特徴的構成だった。さらに,レンサ球菌属の菌種ごとの組成では,豚レンサ球菌がだ液で最も多かった(総菌数の5.7-9.4%)。以上より,ブタのだ液細菌叢は,最も主要な細菌が病原菌であるという特徴的な性質を示し,これは,だ液が豚レンサ球菌感染症の最も主要な感染源であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
100%の健康なブタのだ液からS. suisが検出できたことは,これまでの学説を大きく塗り替える知見である,学術的意義は高い。また,通常は毒力の強い血清型2型菌が検出されないが,豚レンサ球菌感染症が発生してすぐ,あるいは,近い過去に発生した農場だけで2型菌が検出されたことは,疾病発生リスクの高さをだ液を用いた検査法で推定できる可能性を示したとも言える。すなわち,だ液を用いた生体検査によって,抗菌薬による清浄化対策の効果を客観的な判定,および農場における疾病発生リスクの推定にも応用できると期待され,農場の清浄化対策の大きな進歩に繋がるなど社会的意義は大きい。
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