研究課題/領域番号 |
15H02829
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 |
研究代表者 |
三浦 伸彦 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 産業毒性・生体影響研究グループ, 部長代理 (20229644)
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研究分担者 |
大谷 勝己 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 産業疫学研究グループ, 統括研究員 (50333373)
吉岡 弘毅 金城学院大学, 薬学部, 助教 (30756606)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
15,080千円 (直接経費: 11,600千円、間接経費: 3,480千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2016年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2015年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | 二酸化チタン / ナノ粒子 / 精巣機能 / 精子運動能 / チタンナノ粒子 / IVF法 / 二酸化チタンナノ粒子 / 精巣毒性 / トキシコロジー / 酸化チタン / 肝障害 / 衛生 |
研究成果の概要 |
酸化チタンナノ粒子(TiNP)は亜急性の精巣機能障害に加え、TiNPの単回投与僅か1日後に精子運動能が半減することから急性の精巣機能障害も示すことを見出した。精子とTiNPのインキュベートにより精子運動能低下を確認し、またTiNPにより受精能が低下することもIVF法により観察した。以上の結果は、TiNPが精原細胞に加え、精巣上体尾部の成熟精子へ直接的にアタックする可能性を強く示す。TiNP投与によるホルモン(テストステロン、GnRH、FSH、LH)の量的変動は認められなかったが、マイクロアレイ解析から、TiNPがマイクロフィラメントや微小管に障害を与え、細胞骨格の崩壊を誘発する可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々はTiNPの反復曝露で精巣機能障害が生じることを報告してきたが、さらに急性障害も生じ得ること、これは成熟精子への直接的な障害であることを見出した。TiNPの工業的・商業的利用は多い。しかしTiNPのSDSには生殖障害について「情報がないため判断できない」と記載されておりTiNPの生殖影響を把握する必要がある。我々が得た結果は、特にTiNPの原材料を取り扱う男性労働者への精巣機能低下の危険性を示す基盤材料となり、取り扱い時において防護の重要性を促す基礎的知見となる。
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