研究課題/領域番号 |
15H02842
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境モデリング・保全修復技術
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
濱村 奈津子 九州大学, 理学研究院, 准教授 (50554466)
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研究分担者 |
光延 聖 愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (70537951)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2016年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2015年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | ヒ素 / 微生物ヒ素酸化 / 土壌微生物 / ヒ素酸化酵素 / 微生物ヒ素代謝 / アンチモン / 汚染土壌 / 嫌気的ヒ素酸化 / 土壌ヒ素汚染 / 環境技術 / 生態系修復 / ヒ素汚染 / 土壌汚染防止・浄化 / 汚染物質動態とモデリング / 微生物酸化還元反応 / 微生物生態学 / 地球微生物学 / 汚染質動態とモデリング |
研究成果の概要 |
本研究では、ヒ素汚染土壌のカラム実験系を用いて、酸素濃度などの環境要因が引き起こすヒ素挙動変動および微生物プロセスを明らかにした。好気的また冠水時を想定した嫌気的条件下において継続的な三価から五価へのヒ素酸化活性が見られ、活性速度の上昇にともなってヒ素酸化遺伝子の発現量およびヒ素酸化酵素の遺伝子型の多様性の増加が確認された。酸素供給量や共存汚染金属などの環境要因変動への応答として、異なるヒ素代謝遺伝子型に反映される生理生態特性の異なるニッチに適応した細菌群が優占化していることを示唆しており、汚染土壌環境における潜在的な環境適応能力を評価する上で重要な知見である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒ素汚染の原因究明は世界的にも注視されているが、ヒ素と微生物の相互作用は未解明な部分が多いため、実際の汚染土壌に有効な管理・浄化技術が確立されておらず、安全性を評価し二次汚染被害拡大を阻止する対策が求められている。本研究の成果は、環境中ヒ素挙動における生物学的な関与を明らかにするとともに、汚染土壌中でヒ素形態変化に関与する新規微生物群の取得により、ヒ素汚染リスク低減技術や評価技術への応用が期待できる。また、本研究で実施した環境中での微生物群の活性全体を定量的に検出・測定する手法はヒ素以外の化学物質代謝へ応用も期待されることから、学術的な意義も高い。
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