研究課題/領域番号 |
15H02957
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山中 勤 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (80304369)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2015年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 流域水収支 / 山岳 / 同位体トレーサー / 数値モデル / 水循環 / 水資源 / 水収支 / 山岳流域 / 同位体 |
研究成果の概要 |
中部山岳地域を中心として、降水・河川水の安定同位体モニタリングを実施した。また、土壌水・湖水・湧水・温泉水についても広域調査を実施した。これらのデータと気象・水文観測データをもとに、流域水収支・同位体収支各項の時空間平均値を各種数値モデルを援用して推定し、流域降水量と越境地下水流量を推定した。その結果、降水量推定値とレーダーアメダス解析雨量は良い一致を示す一方、気候値メッシュデータは山岳域の降水量を過小評価する傾向があることが判明した。また、一般的な河川流域では越境地下水流出量が降水量の2.2~5.5%であり、流域平均標高が低い大流域ほど大きくなる傾向を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国をはじめとして、山岳地域に主たる水源を求める国は多い。しかしながら、山岳域では降水量観測地点が疎であることにより水収支評価の精度が低く、流域界を横切る地下水流の存在や程度についても十分な検討がなされてこなかった。そこで本研究では、同位体トレーサーと数値モデルを融合させたアルゴリズムを開発し、降水量と越境地下水流量の定量的評価を可能とした。結果として、越境地下水流量は他の水収支項と比較して軽微であったが、未知の物理量を科学的根拠をもって示せたことには価値があり、山岳降水量観測値の信頼性評価がなされたことも重要である。また、新たに構築された方法論は今後の水循環トレーシングの基盤となり得る。
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