研究課題/領域番号 |
15H03183
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
|
研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
青山 英正 明星大学, 人文学部, 教授 (10513814)
|
研究分担者 |
菱岡 憲司 山口県立大学, 国際文化学部, 准教授 (10548720)
早川 由美 奈良女子大学, 大学院人間文化研究科, 博士研究員 (30745310)
浦野 綾子 皇學館大学, 研究開発推進センター, 助教 (30825774)
神谷 勝広 同志社大学, 文学部, 教授 (40233952)
高倉 一紀 皇學館大学, 文学部, 教授 (50278412)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 近世文学 / 伊勢商人 / 書簡 / 書物文化 / ネットワーク / 近世文化 |
研究成果の概要 |
三重県津市にある石水博物館には、近世の伊勢商人を代表する木綿問屋であった川喜田家伝来の歴史資料等が数万点残されている。本研究では、そのうち、代々の当主に宛てられた書簡約4600点の新たな目録を作成し、併せて画像データ化と重要書簡の解読・翻刻をおこない、書簡を通じた彼らのネットワークについて検討した。 その結果、川喜田家の歴代当主が、学問・好古・神職・文芸・書画・本草学・茶・工芸・蔵書家など多分野にわたる人々と幅広く情報交換をおこない、彼らのネットワークは社会階層のみならず、伊勢という地域をも越えて、江戸・京都・大坂の三都に及ぶ広範囲なものであったことが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
川喜田家のような伊勢商人たちは、伊勢を拠点としつつ、江戸・京都・大坂の三都とも文化的、商業的関係を保つことで、広域で多分野にわたる人脈を築き上げた。近世日本における最も豊かな地域の一つであった伊勢における、こうした文化的ネットワークの構築は、やがて情報と書物の流通や蓄積を伊勢の地にもたらし、近世中期以降、本居宣長のような文献学的手法を用いた学者や、小津桂窓・竹川竹斎といった大蔵書家を育んだと考えられる。従来、近世の文学や文化は三都中心に考えられてきたが、伊勢の文化的ネットワークを具体的に解明した本研究の知見は、地方という新たな視座からそれらを捉え直す大きな契機となるはずである。
|