研究課題/領域番号 |
15H03260
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
北村 暁夫 日本女子大学, 文学部, 教授 (00186264)
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研究分担者 |
田中 ひかる 明治大学, 法学部, 専任教授 (00272774)
青木 恭子 富山大学, 人文学部, 教授 (10313579)
木村 真 日本女子大学, 文学部, 研究員 (20302820)
一政 史織 (野村史織) 中央大学, 法学部, 教授 (20512320)
杉浦 未樹 法政大学, 経済学部, 教授 (30438783)
平野 奈津恵 日本女子大学, 文学部, 研究員 (60634904)
山本 明代 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (70363950)
山手 昌樹 日本女子大学, 文学部, 研究員 (70634335)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2016年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2015年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 移民 / ヨーロッパ史 / 女性 / ジェンダー / 公共圏 / 親密圏 / 家父長的支配 / 比較史 / 家事労働 |
研究成果の概要 |
17世紀から20世紀前半までの近代ヨーロッパを対象としたさまざまな形態の空間的移動(移民)を実践した女性を対象として、移民とジェンダーとの相互的な関係を明らかにすることを目的とした研究である。公共圏における女性の政治・社会運動への参加、賃金労働の市場への参入、親密圏における家父長的支配や母親の家族に対する影響力といった諸点をめぐる事例研究を行った結果、女性における移民実践において婚姻と婚姻戦略が重要な意味を持つこと、女性による資産保持(資産形成)が移民実践を促進すること、移民実践後に女性の家庭外就労の機会が増大することで家父長的支配の弱体化がみられることが明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のヨーロッパ諸国で介護労働に従事する外国人が急増し、「移民の女性化」が叫ばれる状況に対して、17世紀から20世紀前半のヨーロッパにおいても女性による移民実践が多数存在したことを指摘し、その具体的な事例を共同研究の形で蓄積したことは、長い歴史的スパーンの中で今日的状況を理解するうで、大きな学術的・社会的意義を持っている。また、政治・社会運動への参加、市場経済への参入、親密圏における変容の三つに分節化したうえで、移民実践の前後において女性の社会的・経済的地位の上昇や家父長的支配の相対的弱体化を指摘したことは、大きな学術的意義を持つ。
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