研究課題/領域番号 |
15H03598
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
量子ビーム科学
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
鈴木 雅雄 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 放射線障害治療研究部, 上席研究員(定常) (70281673)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2015年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 電磁波放射線 / シンクロトロン放射光 / マイクロビーム / バイスタンダー効果 / 放射線適応応答 / 細胞質限定的照射 / ヒト正常細胞 / 細胞増殖死 / 細胞致死効果 / 放射光 |
研究成果の概要 |
放射光X線マイクロビームを利用して、細胞質のみに低線量照射した時の細胞致死効果に与える影響を調べた。得られた結果から、予め細胞質に致死効果を誘導しないような低線量のX線を照射した場合、3時間以内に完結するような細胞応答が細胞内に生じ、引き続く細胞核へのX線照射に依る細胞損傷を軽減する効果が起こることが判った。これは細胞質へのX線照射によるエネルギー付与によって放射線の照射効果に適応するような反応が細胞内に誘導されたと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロビーム化したX線を細胞核または細胞質に限定的に照射して誘導される生物効果・細胞応答を解明しようとする研究は世界に例のない独創的な研究である。強い強度の放射光X線マイクロビームによる細胞特定部位限定的照射技術の汎用化は、放射線損傷の初期過程から細胞レベルの影響の広範囲に渡る放射線生物影響誘導メカニズムの解明が期待出来るとともに、東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故に起因する放射性物質による環境汚染で最も問題となる低線量(率)放射線被ばくの人体影響解明からがんの放射線治療や宇宙放射線の防護など広い応用面にもインパクトを与える研究となることが期待出来る。
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