研究課題/領域番号 |
15H03622
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学基礎
|
研究機関 | 学習院大学 (2019-2020) 東京大学 (2015-2018) |
研究代表者 |
中村 周 学習院大学, 理学部, 教授 (50183520)
|
研究分担者 |
藤家 雪朗 立命館大学, 理工学部, 教授 (00238536)
足立 匡義 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (30281158)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2016年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2015年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
|
キーワード | シュレディンガー作用素 / 半古典解析 / 超局所解析 / 散乱理論 / 離散シュレディンガー作用素 / 関数解析学 / 偏微分方程式論 / スペクトル・散乱理論 / シュレディンガー方程式 / 半古典極限 |
研究成果の概要 |
この研究課題の研究成果は、量子力学の数学的構造の理解に関わるいくつかの数学的諸問題について、数学的に厳密な構造定理を証明したことである。具体的な研究成果としては、(1) 1体の電子の挙動を記述するシュレディンガー方程式を含む、長距離型相互作用を持つ量子力学系の散乱現象を記述する散乱行列の構造を古典力学の性質を用いて書き下し、そのスペクトルの性質を得ることに成功したこと、(2) 結晶格子中を運動する量子力学的粒子を記述する離散シュレディンガー作用素を考え、格子幅を小さくする極限で連続変数のシュレディンガー作用素に収束することの証明、など多数の成果を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子力学は、物性物理学、原子核物理学、素粒子物理学を通して、現在の科学技術の根幹を成している。科学技術の進展とともに、応用が広がっているのみならず、教科書的なモデルをはみ出した量子力学系が広く用いられており、そのような物理系の現象を理解、解析、活用するためには、高度で厳密な数学的解析が必須となってきている。それは、特に量子計算、超微細構造を持つ半導体などにおいて顕著である。そのような理論、解析の基礎をなす数学的理論を積み重ねることは、理論的な興味だけではなく、既に量子化学の分野での数学的枠組みの活用に見られるように、長期的には応用上も重要になると考えられる。
|