研究課題/領域番号 |
15H03638
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
梅村 雅之 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (70183754)
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研究分担者 |
高橋 労太 苫小牧工業高等専門学校, 創造工学科, 准教授 (40513453)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ブラックホール / 一般相対性理論 / 輻射輸送 / 輻射流体力学 / 数値シミュレーション / 宇宙物理学 / 宇宙物理 |
研究成果の概要 |
ブラックホール時空の下で輻射流体力学計算を実現するため,一般相対論的輻射流体輸送コードARTISTの開発を行った。ブラックホール時空としては,Kerr-Shild座標によるKerr時空を用いた。ARTISTは,共変形式の輻射輸送方程式を解き,測地線に沿って光の軌跡を時間依存で解くため,因果律が厳密に満たされ,光線の湾曲,時空の引きずり,重力赤方偏移等の一般相対論効果を正しく扱うことができることができる。このコードを用いて,ブラックホールを周回する光源が発する光の波面の伝播を解いた結果,これまでの近似法のように波面の衝突は起こらず,一般相対論効果を正しく扱うことが可能なことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般相対論的なブラックホール時空における輻射輸送を解くARTISTコードは,曲率空間における光の測地線に沿って共変な輻射輸送方程式を解く方法であり,世界初の試みである。これを用いることで,ブラックホール周りの光学的に厚い媒質において,正確な輻射輸送計算が可能になり,超巨大ブラックホールの起源を解く鍵となる超臨界降着や超大質量星の一般相対論的輻射流体計算が大きく進展することが期待される。これにより,高赤方偏移クェーサーや銀河バルジの中心に普遍的に観測されている超巨大ブラックホールの起源,ならびに銀河との共進化関係に迫ることができる。
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