研究課題
基盤研究(B)
宇宙最大の天体、銀河団が衝突・合体する時に解放される莫大なエネルギーが、高温ガスの加熱、乱流の励起、さらに粒子加速や磁場増幅にどのように使われるかを知るために2つの研究を行なった。衝突銀河団CIZA J1358,9-4750を複数のX線天文衛星と電波天文台で観測し、衝突の初期段階にあること、それにも関わらず複雑な構造を持つことを確認した。並行して超精密分光によるドップラー観測と、高感度硬X線観測による加熱の観測精度向上を目指し、ASRTO-H衛星での観測を目指した。観測はできなかったものの、軌道上でASTRO-Hの硬X線観が世界最高感度にあることを実証し、将来検出器への指針を得た。
宇宙最大の天体が合体する「銀河団衝突」の中では、莫大なエネルギーが解放され、加熱、乱流、粒子加速などが起きる。しかし、そのエネルギーがどこへ行くかは解明されていない。既存のX線衛星、電波観測で研究を続けつつ、最新のX線衛星ASTRO-Hで、運動エネルギーや加熱をかつてない精度で観測することを目指した。2016年2月に打ち上げられ、担当していた硬X線検出器も世界最高の感度を達成したが、衛星喪失による本格観測には至らなかった。しかし、これまで難しいとされてきた硬X線での高感度観測のレシピを確立し実証できたことで、将来計画をより高性能にできる。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 4件、 査読あり 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 6件、 招待講演 4件) 備考 (1件)
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http://www-utheal.phys.s.u-tokyo.ac.jp/wordpress/20160312press_release/