研究課題/領域番号 |
15H03694
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
矢野 英雄 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (70231652)
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研究協力者 |
小原 顕
千葉 祐弥
小川 耕平
大山 勝義
虫明 亮哉
佐藤 浩司
濵﨑 康佑
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2015年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | 低温物性 / 流体 / 超流動ヘリウム / 量子渦 / 量子乱流 / 超流動 |
研究成果の概要 |
本研究では、超流動ヘリウムの量子渦の運動を、量子渦のユニークな性質を利用して実験的に研究し、以下の成果を得た。振動ワイヤーによる量子渦生成器と渦輪検出器を製作し、量子渦生成から渦輪検出までの時間を測定した。検出時間の分布から、渦輪の放出はランダムに起こっていること、また平均検出頻度の時間変化から、生成される量子渦は定常状態になることを見出した。放出される渦輪直径が広く分布することから、生成される渦はタングル状態、すなわち、量子乱流状態になっていることを明らかにした。放出される渦輪直径とその平均放出頻度の結果は、量子乱流の渦構造が自己相似性を持つことを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
粘性流体の乱流など一般に見られる乱流現象には、流れの不規則性や乱流構造の自己相似性が観測されている。しかし、これらの現象が、乱流中の渦の運動とどのように関係するのか、分かっていない。本研究の対象は、量子化された渦のみで構成される最もシンプルな乱流であり、渦の役割を顕著に引き出すことができる。本研究の結果は、渦運動の直接観測からその不規則性を明らかにし、また放出渦輪のサイズ依存性から乱流の渦構造に自己相似性があることを示した。我々の研究成果は、乱流構造における渦運動の役割を解明するものであり、乱流研究へ向けての新たな研究手段を提供するものである。
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