研究課題
基盤研究(B)
アラスカ北部沿岸域で実施した係留観測により、海氷厚の時系列データがそれ以前の観測と合わせて8年分蓄積された。そのデータの解析により、海氷厚に大きな経年変動が存在することを示し、その要因がこの海域の風による海氷の漂流パターンの変動にあることを明らかにした。係留観測によって得られた海洋の時系列データを用いて、この海域に存在する薄氷域の形成・維持は海氷の沖向きの風による輸送だけでなく、同じ沖向きの風によって湧昇した中層の高温水によっても成されており、この海域で冬季に生成される海水は太平洋起源だけでなく、大西洋起源の海水の影響も受けることを示した。
海氷の面積や拡がりは人工衛星によって正確に観測できるが、厚さについては衛星によって十分な精度と頻度で観測するのはまだ困難なのが現状である。北極海全体などの大きなスケールで海氷厚の実態を把握するには、衛星観測が不可欠であるが、その精度を向上させるためには、現場における検証データを取得することが重要である。本研究では、まだまだ不足している海氷厚のデータを継続的に取得している点に意義があり、その成果は将来的な航路利用などにも資するものであると言える。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 12件、 査読あり 16件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (51件) (うち国際学会 35件、 招待講演 3件) 備考 (2件)
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