研究課題/領域番号 |
15H04045
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
浅枝 隆 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (40134332)
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研究分担者 |
ラシッド エムディハルノオル 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (80643262)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2017年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2016年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2015年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 沈水植物 / 環境ストレス / 活性酸素 / 過酸化水素 / 流速 / 日射強度 / 植物管理 / オオカナダモ / 酸化ストレス / 枯死条件 / 光阻害 / 流動ストレス / 貧酸素ストレス / 水質管理 / 水域生態系 / 抗酸化酵素 / 生物多様性 |
研究成果の概要 |
ストレス下では、植物体内に活性酸素が発生、その多くは過酸化水素である。これを利用し、植物体中の過酸化水素濃度から、その植物にかかる環境ストレスを評価する手法を開発した。様々なストレス要因に対し、それぞれのストレス強度と発生する過酸化水素濃度との関係を得た。次に、全体の過酸化水素濃度は、個々のストレス要因で発生する過酸化水素濃度の和で表されることを明らかにした。さらに、全体の過酸化水素濃度が限界値に達すると植物の枯死が始まることを示した。以上の結果を基に、河川での主なストレス要因である、水温、流速、日射による発生量を経験的に求め、オオカナダモの流下方向の分布を予測、観測値とよい一致を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年河床に大量の沈水植物が繁茂するようになり、細粒土砂を捕捉、堆積させることで、従来からの礫河床を細粒化して生態系を改変させると共に、礫河床特有の魚種に支えられてきた水産業に多大な影響を与えてきている。他方、こうした植物管理は、持続的管理手法に則て行われるため、対策の決定までに数年を要し、十分な効果を上げるに至っていない。本研究で開発された手法は、植物体内に環境ストレス下で発生する活性酸素の濃度から、その植物の置かれた環境の適否を評価するものであり、本目的に利用されるだけでなく、絶滅危惧種の保全に適した環境の把握、外来種の駆除が可能な環境の把握等、植物管理に広く利用が可能であるものである。
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