研究課題
基盤研究(B)
我々はいくつかの癌を引き起こすことが知られているMeis1遺伝子が発達途上の小脳顆粒細胞とその前駆細胞で発現することを見出した。この遺伝子を破壊したノックアウトマウスでは、小脳が小さくなり、その内部構造が乱れてしまう。さらにMEIS1タンパク質がPax6遺伝子の発現を誘導すること、誘導されたPAX6がBMPシグナルを促進すること、そしてBMPシグナルがATOH1の分解を引き起こし、その結果として前駆細胞から顆粒細胞への分化を促進することが明らかになった。
今回の知見により、これまで個別に明らかにされてきた小脳顆粒細胞の発生の分子機構を、MEIS1というハブによって統合的に理解することが可能となった。これは小脳にとどまらず、様々な脳部位での神経前駆細胞から神経細胞が生み出されるしくみの理解につながると考えられる。また、MEIS1は一部の髄芽腫において異常に強く発現しており、髄芽腫の発症に関与している可能性も考えられるために、今回の研究成果は広く今後の小脳癌研究の発展に寄与すると考えられる。
すべて 2019 2018 2017 2016 2015
すべて 雑誌論文 (15件) (うち国際共著 4件、 査読あり 14件、 オープンアクセス 7件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 5件、 招待講演 7件)
Scientific Reports
巻: 9 号: 1 ページ: 3807-3807
10.1038/s41598-019-40421-z
Cell Reports
巻: 24 号: 1 ページ: 79-94
10.1016/j.celrep.2018.06.010
120006491717
Neuroscience Research
巻: in press ページ: 1-7
10.1016/j.neures.2018.01.007
The Journal of Neuroscience
巻: 38 号: 47 ページ: 10220-10235
10.1523/jneurosci.1590-18.2018
巻: 8 号: 1 ページ: 15812-15812
10.1038/s41598-018-34093-4
120006715479
Neuron
巻: 100 号: 5 ページ: 1097-1115
10.1016/j.neuron.2018.10.008
Neuropsychopharmacology Reports
巻: 39 号: 1 ページ: 61-66
10.1002/npr2.12044
Genes to Cells
巻: 24 号: 1 ページ: 41-59
10.1111/gtc.12656
The American Journal of Pathology
巻: 187 号: 5 ページ: 1177-1185
10.1016/j.ajpath.2017.01.015
Essentials of Cerebellum and Cerebellar Disorders
巻: 1 ページ: 143-147
巻: 1 ページ: 63-67
分子精神医学
巻: 16 ページ: 53-55
Mech Dev
巻: 140 ページ: 25-40
10.1016/j.mod.2016.02.004
PLoS One
巻: 30 号: 12 ページ: e0145979-e0145979
10.1371/journal.pone.0145979
Neurosci Res
巻: 105 ページ: 49-64
10.1016/j.neures.2015.09.006