研究課題/領域番号 |
15H04427
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然人類学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
古賀 章彦 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (80192574)
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研究分担者 |
田辺 秀之 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 准教授 (50261178)
平井 啓久 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (10128308)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2016年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2015年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 進化 / ヒト / 類人猿 / ゲノム / 染色体 / 反復配列 / 多様性 / 霊長類 / ヘテロクロマチン / 遺伝学 / 人類学 / 組換え |
研究成果の概要 |
チンパンジーやゴリラは、染色体端部に、反復DNAを主成分とする特殊な構造物をもつ。ヒトではこれが消失している。チンパンジーの染色体からこの構造物を取り除くと、染色体腕部での組換え頻度が上昇した。また、チンパンジーの減数分裂で、この構造物が内部で組換えを起こすことを示す状況を見出し、染色体腕部の組換えを抑制するとの推測につながった。この構造物の消失が、染色体の構成の多様性をヒトにもたらしたと、考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゲノムプロジェクトの結果から、ヒトとチンパンジーの間の塩基配列の違いは数%程度と推定された。しかしこれは、塩基配列の対応がつく部分を選び出しての推定値である。対応がつかない領域は、比較の対象に含まれていない。そのような領域の大部を占める要素として、反復DNAを主成分とする染色体端部の特殊な構造物がある。本研究課題は、この構造物の消失がヒトの進化へ及ぼした影響を追求し、ゲノム構成の多様性につながったとの推測を支持する結果を得た。ヒトへの進化に関して、効果は大きいと考えられるものの見過ごされている一面である。
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