研究課題
基盤研究(B)
本研究では、クサフグがヒガンフグの有毒卵を摂餌することを明らかにした。この結果は、フグ毒保有魚類がその体内に保有するフグ毒を効率よく摂取する手段として近縁種の有毒卵を摂餌していることを示唆する。また、ツムギハゼやオキナワフグなどのフグ毒保有魚類は、多量のフグ毒を保有するオオツノヒラムシを摂餌することを明らかにした。以上の結果は、高次捕食者間でフグ毒が循環することで、フグ毒保有生物が高濃度のフグ毒を保有できることを示唆する。
これまでフグ毒は、細菌を生産者とする食物連鎖(網)を通じてフグの体内に蓄積されると考えられていた。一方、細菌が生産するフグ毒の量が少ないことから、フグが持つ毒量を説明できないとの指摘があった。本研究の成果は、フグ毒を保有する高次捕食者間でフグ毒をやり取りしている事例を複数報告し、フグ毒がこれら高次捕食者間で循環していることを提案した。本研究の成果は、未解明な部分が多く残されていたフグの毒化機構に新たな考え方を導入することが期待される。
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すべて 雑誌論文 (15件) (うち国際共著 1件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 7件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (31件) (うち国際学会 9件、 招待講演 3件) 備考 (6件)
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