研究課題/領域番号 |
15H04592
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
高島 康弘 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (20333552)
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研究分担者 |
高須 正規 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (00503327)
大屋 賢司 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (50402219)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2018年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2016年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2015年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | トキソプラズマ / 流産 / 胎盤 / 血管内皮 / 垂直感染 / 人獣共通感染症 / 感染 / メチル化 / バリア機能 |
研究成果の概要 |
母子境界領域である胎盤ラビリンス部の栄養膜巨細胞と母体血流中の感染白血球の接着に関与する接着分子群の発現パターンを解析し、マウス胎盤において胎盤表層の母体血流と接触する細胞群では一部の接着分子の発現が抑制されていることを示した。さらに血流中の感染白血球の挙動を可視化したところ、いくつかの臓器において感染白血球は非感白血球よりも血管内皮に接着しやすく効率よく臓器内に留まっている傾向がみられた。また血管内皮に接着した感染白血球内の内部から原虫が4時間以内に白血球から脱出していた。一方胎盤において母体血流と触れる栄養膜細胞の表面ではこのような現象はおこっていないことが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
母体から胎児への感染が獣医・医学上の問題となる病原体は多くが細胞内寄生性である。このような病原体は細胞内部に侵入できるため、細胞間接着や融合によって形成される「形態的」血液胎盤関門は無力である。従来の基礎研究はこのような「形態的バリア」に関するものがほとんどであったため、成果が母子垂直感染現象の理解につながらなかった。これに対し本研究では細胞内寄生性病原体をも防ぎうる「機能的バリア」という新概念について研究した。この新概念のバリア機構について得られた知見は、母子感染の制圧に資する重要な情報となり得る。
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