研究課題/領域番号 |
15H04593
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
寸田 祐嗣 鳥取大学, 農学部, 准教授 (20451403)
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研究協力者 |
森田 剛仁
澤 洋文
曽田 公輔
山田 健太郎
西園 晃
黒川 葵
木原 翠
岡田 亜季子
石川 寛
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2016年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2015年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | 狂犬病 / 人獣共通感染症 / 獣医病理学 / 脳脊髄液 / 中和抗体 / ウイルス / 神経細胞 / 硬膜 / 深頚部リンパ節 / 中枢神経系 / 抗体 / 免疫組織化学 |
研究成果の概要 |
致死的なウイルス性人獣共通感染症である狂犬病の制圧を目指して、実験病理学的研究を行った。特に、ウイルス感染動物の脳病変と脳脊髄液(CSF)の変化を詳細に解析した。その結果、血液とCSF中に多量のウイルス中和抗体が誘導されると、狂犬病ウイルスが脳に侵入したとしても非致死的経過をたどることが判明した。またラットを使用した成績と合わせると、CSFへの抗原特異抗体の産生は深頚部リンパ節で生じることが明らかになり、さらに脳内免疫反応の足場のひとつとして脳硬膜の関与が示唆された。また狂犬病ウイルス感染によってCSFに生じる微小変化としてapolipoprotein A-1の増加が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
狂犬病の治療法は未だ確立されておらず、ひとたび発症すると悲惨な神経症状を示して、死を待つという恐ろしい病気であるが、本病に関する研究は進展がないまま頓挫している状況にあった。本研究成果は狂犬病の原因ウイルスを体内で駆逐するための具体的な戦略を示した点において学術的意義が高く、また、その他の中枢神経系感染症や炎症性疾患への応用も期待できる成果であるため、学術的意義が高い基礎研究である。また、本病は年間5万人以上が犠牲となっている状況であり、本邦においても輸入感染症、越境感染症、バイオテロなどにより発生リスクが無視できないため、その制圧に貢献する知見を提供した点において社会的意義も大きい。
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