樹木の越冬に学ぶ水の凍結制御機構

• 研究課題/領域番号: 15H04615
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 環境農学(含ランドスケープ科学)
• 研究機関: 北海道大学
• 研究代表者: 荒川 圭太 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (00241381)
• 研究分担者: 福士 幸治 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (60218906)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円); 2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2016年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2015年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
• キーワード: 氷核細菌 / 氷核タンパク質 / ポリフェノール / 氷核活性 / 氷核形成阻害活性 / 過冷却 / inaA / 抗氷核ポリフェノール / 氷核形成阻害

研究成果の概要

抗氷核ポリフェノールが有する氷核形成阻害活性（過冷却促進活性または抗氷核活性）の作用機構を解析するため、氷核細菌Erwinia ananasの氷核タンパク質inaAを活性評価系に利用することにした。inaAにヒスチジンタグを付した組換えタンパク質（His-inaA）を大腸菌で発現させ、その菌体の粗抽出液からHis-inaAをアフィニティ精製したところ、可溶性His-inaA画分でも氷核活性が検出された。さらに、この可溶性His-inaA画分に抗氷核ポリフェノールを添加すると氷核活性が抑制された。

研究成果

• [雑誌論文] Screening of plant resources with anti-ice nucleation activity for frost damage prevention (2017)
  • 著者名/発表者名: Suzuki Shingo, Fukuda Satoshi, Fukushi Yukiharu, Arakawa Keita
  • 雑誌名: Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry 巻: 81 号: 11 ページ: 2090-2097
  • DOI: 10.1080/09168451.2017.1373587
  • 査読あり
• [雑誌論文] Anti-Ice Nucleating Activity of Surfactants against Silver Iodide in Water-in-Oil Emulsions (2017)
  • 著者名/発表者名: Inada Takaaki, Koyama Toshie, Tomita Hiroyuki, Fuse Takuya, Kuwabara Chikako, Arakawa Keita, Fujikawa Seizo
  • 雑誌名: The Journal of Physical Chemistry B 巻: 121 号: 27 ページ: 6580-6587
  • DOI: 10.1021/acs.jpcb.7b02644
  • 査読あり
• [雑誌論文] 植物抽出物の過冷却促進活性の比較 (2017)
  • 著者名/発表者名: 鈴木伸吾，福田怜，福士幸治，荒川圭太
  • 雑誌名: 低温生物工学会誌 巻: 63 ページ: 33-36
  • NAID: 130006884818
• [雑誌論文] 過冷却促進（抗氷核）ポリフェノールによる組換え氷核タンパク質の氷核活性阻害 (2017)
  • 著者名/発表者名: 出原信大，宇梶慎子，鈴木伸吾，小高優子，藤川清三，荒川圭太
  • 雑誌名: 低温生物工学会誌 巻: 63 ページ: 155-160
  • NAID: 130006706888
• [雑誌論文] 寒冷地樹木の耐寒性と過冷却促進物質について (2017)
  • 著者名/発表者名: 荒川圭太
  • 雑誌名: 冷凍 巻: 92 ページ: 547-553
• [雑誌論文] ガラス化法による交雑ポプラの超低温保存 (2016)
  • 著者名/発表者名: 川村浩平、嘉見大助、鈴木伸吾、田中大介、藤川清三、荒川圭太
  • 雑誌名: 低温生物工学会誌 巻: 62 ページ: 123-126
  • NAID: 130006885561
  • 査読あり
• [雑誌論文] 大腸菌で発現させた氷核タンパク質inaAの氷核活性について (2015)
  • 著者名/発表者名: 桑原慎子、鈴木伸吾、藤川清三、荒川圭太
  • 雑誌名: 低温生物工学会誌 巻: 61 ページ: 131-134
  • NAID: 110010001010
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] カツラ樹皮から検出された氷核活性に関する基礎研究 (2018)
  • 著者名/発表者名: 鉄穴口晃，鈴木伸吾，荒川圭太
  • 学会等名: 第68回日本木材学会大会（京都大会）
• [学会発表] 超低温保存後の交雑ポプラ茎頂の個体再生率向上への試み (2018)
  • 著者名/発表者名: 川村浩平, 嘉見大助, 鈴木伸吾, 田中大介, 遠藤圭太, 大槻祐香子, 藤川清三, 山岸祐介, 荒川圭太
  • 学会等名: 日本農芸化学会2018年度大会（名古屋）
• [学会発表] New simple anti-ice nucleation assay (2018)
  • 著者名/発表者名: Laksana Anugerah Adhi, Suzuki Shingo, Arakawa Keita, Fukushi Yukiharu
  • 学会等名: 日本農芸化学会2018年度大会（名古屋）
• [学会発表] 交雑ポプラのER局在性GFP導入株におけるERの構造解析と超低温保存法の確立 (2017)
  • 著者名/発表者名: 川村浩平，桜井健至，嘉見大助，田中大介，遠藤圭太，鈴木伸吾，山岸祐介，荒川圭太
  • 学会等名: 第67回日本木材学会大会(福岡大会)
  • 発表場所: 九州大学（福岡県・福岡市）
  • 年月日: 2017-03-17
• [学会発表] 山岸祐介，鎌田裕，工藤佳世，半智史，船田良，荒川圭太，佐野雄三 (2017)
  • 著者名/発表者名: 交雑ポプラ培養細胞を用いたin vitro管状要素誘導に合成オーキシンNAAおよび2,4-Dが及ぼす影響
  • 学会等名: 第67回日本木材学会大会(福岡大会)
  • 発表場所: 九州大学（福岡県・福岡市）
  • 年月日: 2017-03-17
• [学会発表] 組換え氷核タンパク質の発現とその氷核活性について (2017)
  • 著者名/発表者名: 出原信大、桑原慎子、鈴木伸吾、藤川清三、荒川圭太
  • 学会等名: 日本農芸化学会2017年度京都大会
  • 発表場所: 京都女子大（京都府・京都市）
  • 年月日: 2017-03-17
• [学会発表] ササ葉抽出物の氷核形成阻害活性を利用した霜害防止の試み (2017)
  • 著者名/発表者名: 鈴木伸吾、福田怜、福士幸治、荒川圭太
  • 学会等名: 日本農芸化学会2017年度京都大会
  • 発表場所: 京都女子大（京都府・京都市）
  • 年月日: 2017-03-17
• [学会発表] 過冷却促進（抗氷核）ポリフェノールによる組換え氷核タンパク質の氷核活性阻害 (2017)
  • 著者名/発表者名: 出原信大, 桑原慎子, 鈴木伸吾, 小高優子, 藤川清三, 荒川圭太
  • 学会等名: 第62回低温生物工学会大会
• [学会発表] ガラス化法による形質転換ポプラの超低温保存技術の確立 (2017)
  • 著者名/発表者名: 川村浩平, 嘉見大助, 鈴木伸吾, 田中大介, 遠藤圭太、大槻祐香子、藤川清三、山岸祐介、荒川圭太
  • 学会等名: Cryopreservation Conference 2017
• [学会発表] 形質転換樹木の超低温保存技術に関する基礎研究 (2016)
  • 著者名/発表者名: 川村浩平、嘉見大助、鈴木伸吾、田中大介、遠藤圭太、山岸祐介、荒川圭太
  • 学会等名: Cryopreservation Conference 2016
  • 発表場所: 自然科学研究機構・岡崎コンファレンスセンター（愛知県・岡崎市）
  • 年月日: 2016-11-10
  • 招待講演
• [学会発表] 植物抽出物の過冷却促進活性の比較 (2016)
  • 著者名/発表者名: 鈴木伸吾、福田怜、福士幸治、荒川圭太
  • 学会等名: 第61回低温生物工学会大会
  • 発表場所: 東京電機大学（埼玉県・比企郡）
  • 年月日: 2016-06-25
• [学会発表] ガラス化法による交雑ポプラの超低温保存 (2016)
  • 著者名/発表者名: 川村浩平、嘉見大助、鈴木伸吾、田中大介、藤川清三、荒川圭太
  • 学会等名: 第61回低温生物工学会大会
  • 発表場所: 東京電機大学（埼玉県・比企郡）
  • 年月日: 2016-06-25
• [学会発表] 交雑ポプラ細胞における小胞体の動態について (2016)
  • 著者名/発表者名: 桜井健至、川村浩平、鈴木伸吾、山岸祐介、荒川圭太
  • 学会等名: 第66回日本木材学会大会
  • 発表場所: 名古屋大学（愛知県名古屋市）
  • 年月日: 2016-03-27
• [学会発表] 交雑ポプラ培養細胞を用いたin vitro管状要素誘導へのオーキシン輸送阻害剤処理の影響 (2016)
  • 著者名/発表者名: 山岸祐介、吉田裕子、工藤佳世、半智史、船田良、荒川圭太、佐野雄三
  • 学会等名: 第66回日本木材学会大会
  • 発表場所: 名古屋大学（愛知県名古屋市）
  • 年月日: 2016-03-27
• [学会発表] 植物葉由来の氷核形成阻害物質の探索 (2016)
  • 著者名/発表者名: 鈴木伸吾、福田怜、福士幸治、荒川圭太
  • 学会等名: 日本農芸化科学会2016年度大会
  • 発表場所: 名古屋大学（愛知県名古屋市）
  • 年月日: 2016-03-27
• [学会発表] 樹木由来の氷核活性の検出 (2015)
  • 著者名/発表者名: 鉄穴口晃、鈴木伸吾、荒川圭太
  • 学会等名: 日本木材学会北海道支部 平成27年度研究発表会
  • 発表場所: 旭川地場産業振興センター（北海道旭川市）
  • 年月日: 2015-11-13
• [学会発表] 交雑ポプラの超低温保存に関する研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 川村浩平、嘉見大助、鈴木伸吾、桜井健至、荒川圭太
  • 学会等名: 日本木材学会北海道支部 平成27年度研究発表会
  • 発表場所: 旭川地場産業振興センター（北海道旭川市）
  • 年月日: 2015-11-13
• [学会発表] 形質転換樹木の凍結保存技術に関する基礎研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 川村浩平、嘉見大助、鈴木伸吾、桜井健至、田中大介、荒川圭太
  • 学会等名: Cryopreservation Conference 2015
  • 発表場所: 岡崎コンファレンスセンター（愛知県岡崎市）
  • 年月日: 2015-10-28
• [学会発表] 形質転換ポプラの凍結保存技術に関する基礎研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 川村浩平、嘉見大助、鈴木伸吾、桜井健至、荒川圭太
  • 学会等名: Cryopreservation Conference 2015
  • 発表場所: 岡崎コンファレンスセンター（愛知県岡崎市）
  • 年月日: 2015-10-28
• [学会発表] 過冷却促進（氷核形成阻害）物質に関する研究の現状 (2015)
  • 著者名/発表者名: 桑原慎子、小山寿恵、稲田孝明、荒川圭太、藤川清三
  • 学会等名: 第60回低温生物工学会大会(セミナー及び年会)
  • 発表場所: 東京工科大学 八王子キャンパス（東京都八王子市）
  • 年月日: 2015-05-30
• [学会発表] 大腸菌で発現させた氷核タンパク質inaAの氷核活性について (2015)
  • 著者名/発表者名: 桑原慎子、鈴木伸吾、藤川清三、荒川圭太
  • 学会等名: 第60回低温生物工学会大会(セミナー及び年会)
  • 発表場所: 東京工科大学 八王子キャンパス（東京都八王子市）
  • 年月日: 2015-05-30
• [図書] 低温環境の科学辞典 (2016)
  • 著者名/発表者名: 河村公隆ほか 編
  • 総ページ数: 432
  • 出版者: 朝倉書店