• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

抗菌薬併用下における細菌類の特殊な薬剤耐性化

研究課題

研究課題/領域番号 15H04733
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 細菌学(含真菌学)
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

鈴木 真吾  国立研究開発法人理化学研究所, 生命システム研究センター, 研究員 (60379154)

研究分担者 古澤 力  国立研究開発法人理化学研究所, 生命システム研究センター, チームリーダー (00372631)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2016-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2015年度)
配分額 *注記
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2015年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
キーワード多剤耐性菌 / 抗菌薬併用療法 / 実験進化 / ゲノム変異解析 / タンパク質合成阻害剤 / DNA複製阻害剤 / 大腸菌 / トレードオフ
研究実績の概要

本課題は、臨床現場にて問題となっている多剤耐性菌の出現を抑制するための効果的な抗菌薬併用療法の確立を目指し、実験進化的手法(ストレス強度を段階的に上げながら植え継ぎ培養を行い、ストレス耐性生物に進化させる手法)を用いて、どのような抗菌薬の組み合わせにおいて耐性化が抑制されるのか、その逆に耐性化が促進されてしまうのか解析した。さらには、得られた薬剤耐性菌のゲノム変異解析を行うことでその分子機構の解明にも取り組んだ。
大腸菌を対象にタンパク質合成阻害剤であるアミカシン(AMK)およびクロラムフェニコール(CP)、DNA複製阻害剤のエノキサシン(ENX)の併用条件に加え、それぞれを単独で添加した進化実験も実施した。ちなみに代表者らの先行研究により、AMK&CPは耐性獲得間のトレードオフ、つまりAMK耐性株はCPに対して非常に弱くなってしまい、逆にCP耐性株はAMKに対して非常に弱くなってしまう現象を示し、AMKとENXも同様のトレードオフを、CPとENXはそのような耐性間のトレードオフを示さない組み合わせである。
この進化実験を約1ヶ月間実施したところ、耐性間のトレードオフの関係にあるAMK&CP、AMK&ENX併用下においては大腸菌の薬剤耐性化が抑制されていた。この結果は、耐性間のトレードオフの関係にある抗菌薬を併用することで細菌類の耐性化を抑制することが可能であることを示している。また、耐性間のトレードオフの関係にないCP&ENXの併用下では、それぞれの抗菌薬を単独にて添加した実験進化に比してその耐性能を上昇させる耐性化の促進が観察された。そこで耐性化が促進されてしまう機構の解明を行うためにゲノム変異解析を行ったところ、ENX添加によるSOS応答の誘導により耐性化が促進されていることが示唆された。これらの成果は、多様な病原菌に対する抗菌薬併用療法の効果を予測するにあたり、非常に有用な知見となりうる。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2015 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Phenotypic changes associated with the fitness cost in antibiotic resistant Escherichia coli strains2016

    • 著者名/発表者名
      Shingo Suzuki, Takaaki Horinouchi, Chikara Furusawa
    • 雑誌名

      Molecular Biosystems

      巻: Vol.12  No.2 号: 2 ページ: 414-420

    • DOI

      10.1039/c5mb00590f

    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Suppression of antibiotic resistance acquisition by combined use of antibiotics2015

    • 著者名/発表者名
      S. Suzuki, T. Horinouchi, C. Furusawa
    • 雑誌名

      Jour. Biosci. Bioeng

      巻: - 号: 4 ページ: 467-469

    • DOI

      10.1016/j.jbiosc.2015.02.003

    • NAID

      110010010232

    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 実験進化による薬剤耐性菌の創出とオミクス解析を用いた耐性能推定2015

    • 著者名/発表者名
      鈴木真吾
    • 学会等名
      第75回日本寄生虫学会東日本大会
    • 発表場所
      東京都千代田区 LEN貸会議室 御茶ノ水 ニコライ堂前
    • 年月日
      2015-09-26
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 全自動実験進化システムによる多剤耐性菌の創出と進化プロセスの解析2015

    • 著者名/発表者名
      鈴木真吾
    • 学会等名
      新学術ゲノム支援2015年度拡大班会議
    • 発表場所
      京都府京都市 国立京都国際会館
    • 年月日
      2015-08-27
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [学会発表] Experimental evolution of antibiotic resistant Escherichia coli2015

    • 著者名/発表者名
      Shingo Suzuki
    • 学会等名
      QBiC Symposium 2015 High-Dimensional Data for the Design Principles of Life
    • 発表場所
      大阪府吹田市 理化学研究所生命システム研究センター
    • 年月日
      2015-08-24
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 大腸菌の実験進化による適応進化ダイナミクスの解析2015

    • 著者名/発表者名
      鈴木真吾、古澤力
    • 学会等名
      日本進化学会第17回大会
    • 発表場所
      東京都文京区 中央大学後楽園キャンパス
    • 年月日
      2015-08-20
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書

URL: 

公開日: 2015-04-16   更新日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi