研究課題/領域番号 |
15H04739
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
小原 道法 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, 特任研究員 (10250218)
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研究分担者 |
齊藤 誠 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, 研究員 (20433021)
徳永 優子 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, 研究員 (80555011)
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研究協力者 |
棟方 翼
今井 由美子
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2017年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2016年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2015年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | ウイルス / 感染症 / 微生物 / 免疫学 / 特殊環状ペプチド / インフルエンザウイルス / 増殖抑制 |
研究成果の概要 |
H5N1インフルエンザウイルスHA蛋白質に対して結合する特殊環状ペプチドを創成し、治療に用いられているリレンザと同等以上の阻害活性を見出した。異なるタイミングで特殊環状ペプチドiHA-100を培養上清に添加する実験を行ったところ、ウイルス吸着前および直後の添加により完全にウイルス感染を阻止することが判明した。さらに細胞内侵入後、エンドソーム膜と融合を開始する感染吸着後90分に添加した場合においても強い抑制効果がみられた。これらの結果は、iHAは細胞膜を通過し、エンドソーム内に存在するウイルス粒子上のHAに結合し脱殻前の過程を強力に抑制する新たな仕組みが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
次世代の抗体医薬として、従来抗体が結合し得ない抗原領域を認識することが可能な特殊環状ペプチドに着目した。H5N1インフルエンザウイルスHA蛋白質に対して結合する特殊環状ペプチドiHA100を創成し、マウスにおいてリレンザでは治療効果を示さない感染4日後および6日後からの投与においても治療効果を示した。さらに霊長類感染モデルとしてカニクイザルに高病原性H5N1インフルエンザ感染時の発症防御効果を検討したところ良好な結果が得られ、iHA100は新規インフルエンザ治療薬の可能性が示された。これらHAウイルス蛋白質の選択的な認識・排除機構を解明し、さらなる治療薬の最適化や治療法の確立につなげる。
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