研究課題
基盤研究(B)
PLP1(proteolipid protein 1)蛋白の発現量、細胞内局在、および小胞体ストレスを指標とした、PMDに対する薬理学シャペロンのスクリーニングを行った。結果、PLP1変異蛋白発現および細胞内局在を改善させるpiracetamを見出した。piracetamはまた、PLP1変異体 の小胞体ストレスを軽減させた。また、脊髄小脳変性症のスクリーニングにおいて、ミトコンドリアマーカーとの局在乖離がみられたPOLG (catalytic subunit of mt.DNA polymerase)の変異体 については、局在の改善を指標とした薬剤スクリーニングが可能であった。
小児期難治性遺伝性疾患の多くは、アミノ酸変異による蛋白構造不全が原因となる。正常な高次構造が獲得されないため、細胞膜や、ライソゾームなどの細胞内小器官に到達でき無いために、蛋白が機能を失い発症する疾患が多いことがわかっている。遺伝子変異によるアミノ酸変化による構造変化それ自体を可視化することは困難であるが、構造異常による輸送障害による局在変化に着目した定性的な解析と蛋白量低下を指標とした定量的な組み合わせにより、薬物スクリーニングを行うことにより、代表的な大脳遺伝性疾患を対象として治療薬の開発を行い、更にはミトコンドリア病など他疾患に応用可能なスクリーニング系として一般化させることができた。
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Molecular Genetics and Metabolism Reports
巻: 印刷中
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