研究課題/領域番号 |
15H05112
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山室 真澄 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (80344208)
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研究分担者 |
田邊 優貴子 国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (40550752)
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研究協力者 |
ティモーシュキン オレグ
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2016年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2015年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | バイカル湖 / 富栄養化 / 沿岸域 / 大型底生緑藻 / マイクロプラスチック / 下水 / 間隙水 / リン / green tide / Spirogyra / 硫化水素 / 安定同位体比 / 共生海綿 / 底生緑藻 / 地下水 / 窒素安定同位体比 / 緑藻 / ラン藻 |
研究成果の概要 |
貧栄養湖沼のバイカル湖では、近年、沿岸域での大型底生緑藻の異常繁茂や共生海綿の死滅などの異変が生じている。本研究ではその原因として、下水起源の間隙水の富栄養化であることを示した。また沿岸域にはプラスチックゴミを含む大量のゴミが集積していたことから、マイクロプラスチックの調査を行った。大型底生緑藻の異常繁茂は、補食されれば軽減されるはずである。本研究では異常繁茂する大型底生緑藻は硫化水素を発生することで捕食を免れていると推定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
湖水が貧栄養で維持されているバイカル湖では、共生海綿の衰退や大型底生緑藻の異常繁茂の原因は温暖化であると考えられていた。本研究により原因は未処理の下水の増加による、湖岸間隙水の富栄養化であることが明かになったことから、ロシア政府は、新たに下水処理システムを造設する方針を固めた。大型底生緑藻の異常繁茂は沿岸域や北米の五大湖などでもかねてから問題になっており、原因はリンの増加と考えられている。本研究では補食者が大量死していることから、捕食を免れる機構を備えていることも異常繁茂の原因であることを、世界で初めて指摘した。
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