研究課題/領域番号 |
15H05171
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
関 恒樹 広島大学, 国際協力研究科, 教授 (30346530)
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研究分担者 |
太田 和宏 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (00273748)
辰巳 頼子 清泉女子大学, 文学部, 准教授 (20407381)
東 賢太朗 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (40438320)
長坂 格 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (60314449)
日下 渉 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (80536590)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2016年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2015年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 社会的なもの / 社会開発 / 国際労働力移動 / 観光 / 地方政治 / 地域紛争 / 福祉ミックス / フィリピン / 社会政策 / リスク社会 / ネオリベラリズム / 文化人類学 / 都市貧困 / 紛争 / 災害 / 農村社会 / 社会階層 / ミドルクラス |
研究成果の概要 |
本研究は、形式的で匿名的、かつ非人称的な連帯のための思想と制度として捉えられる、「社会的なもの」が、非西欧世界、あるいは今日のグローバルサウスの具体的な地域社会において、いかなる形で現出しているのかを文化人類学的に検討した。本研究では、フィリピンを対象として、「社会的なもの」が、インフォーマルかつ親密なつながりと接続し、相互浸透しつつ、不確実性に対処するためのリソースとして機能している事例を分析した。それによって「社会的なもの」の再想像/創造のための基礎的作業を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
科学技術、国家、完全雇用、家族など我々が確実で安全と信じてきた近代の諸制度の綻びが明らかになり、同時にそれら諸制度によっては保障しきれないリスクと不確実性が、日常生活に広範かつ根深く浸透する現代において、「社会的なもの」がいかなる変容を経験しつつあるか、また、その潜在性、可能性を具体的な地域社会の事例から捉える本研究は、広く社会的意義を有すると考えられる。特に、公的な社会保障の諸制度が整っていないフィリピン社会において、インフォーマルな社会性と相互性が、新たな公共性を喚起しつつ、人々の生の不確実性を低減する諸事例を論じる本研究は、先進国をも含めた今日の世界にとって多くの示唆を含むものである。
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