研究課題
基盤研究(B)
大洋州におけるサゴ属植物の多様性と系統関係を5S nr DNA配列に基づいて解析したところ,サゴヤシに次いでM. warbrugiiで多様性が高いことが窺われた。また,MaxEntを用いた解析から,絶滅が危惧されるフィジーゾウゲヤシのリスクを減らすためには,沿岸地と並んで生育適地が存在する内陸において,潜在的適地への移植が保全戦略として重要であると考えられた。気候の変化を踏まえて考えれば,将来的な生育適地は2-4倍になることが窺われた。また,農業形質の比較からは,サゴヤシは髄乾物率,髄澱粉含有率が高いために生産量が大きいことが明らかになり,一方で,成長速度はソロモンサゴで速いことが考えられた。
サゴ属植物は問題土壌に適応して多量の澱粉を生産できるため,食料,生物燃料資源として期待される。大洋州では主食,建築資材や工芸品の原材料として伝統的に幅広く利用されてきが,一部地域ではコミュニティーでの情報の伝承が不十分となり,レリクトクロップになりつつあるところもある。また,従来は収穫のほとんどを自然林から得てきたサゴ属資源であるが,今後は,地域資源の保全を前提とした持続的利活用を推進する必要がある。本研究で得られたサゴ属の遺伝的多様性,資源量の把握と将来予測,農業形質に関する成果は,植物保全による資源量の維持,生産の安定化,至適な利用,二次製品の開発方針などの検討に資するものと考えられる。
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