研究課題/領域番号 |
15H05309
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 京都大学 (2017-2019) 神戸大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
山本 真也 京都大学, 高等研究院, 准教授 (40585767)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2016年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2015年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 協力社会 / 規範 / 進化 / 類人猿 / 伴侶動物 / 比較認知科学 / オキシトシン / 環境適応 / 協力 / ボノボ / チンパンジー / 協力行動 / 実験系心理学 / チンパンジー・ボノボ / 社会的知性 / 協力行動の進化 / 食物分配 / 集団協力 / 戦争 / フィールドワーク |
研究成果の概要 |
進化の隣人であるボノボとチンパンジーを飼育下と野生で研究する世界的にユニークな研究パラダイムを構築した。ホルモンレベルの解析から、コンゴ民主共和国での新しい野生ボノボ調査地の開拓・社会生態学的調査まで、研究手法は多岐にわたる。これまでヒトに特有と考えられてきた儀礼的な食物分配や集団での協力行動などの萌芽を類人猿に見出し、協力や規範の進化について比較認知科学の視点から明らかにした。2個体間の協力行動はボノボ型の寛容社会で発達し、集団での協力行動は、集団間関係が敵対的なチンパンジー型の社会で発達するという仮説を提唱した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトは助け合うこともあれば、殺しあうこともある。このような両極端な性質が進化してきた背景を、進化の隣人であるボノボ・チンパンジーとの比較を通して明らかにした。協力と戦争という一見相反する性質が、互いに密接に関係していることを示した。これからのヒトの未来社会を考えるうえで、重要な示唆に富む研究成果であると考えている。また、ヒト科以外の動物にも研究が波及し、大規模な比較研究へと発展を遂げている。これらの成果は、査読付き学術雑誌論文13編、英文学術書籍2編等の成果に結実した。また、本の章執筆(6編)や一般向けの解説執筆(10編)や講演(26回)も精力的におこない、学術成果の社会還元にも貢献した。
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