研究課題
若手研究(A)
ジャワ海に位置するインドネシア・セリブ島より採取されたサンゴ骨格試料についてストロンチウム・カルシウム比やウラン・カルシウム比、酸素・炭素同位体比を測定することで、過去約70年間の海洋環境を復元した。その結果、この海域ではこの70年間で海水温が約0.7度上昇していることが分かった。また、1970年代以降は化石燃料放出の影響を受けて海水のpHが低下していることも推察された。
現代の海洋観測技術が発展した社会においても、地形の複雑さなどによりインドネシア多島海の海洋環境はよく分かっていない点が多い。今回のサンゴ試料を用いた研究により、ジャワ海においても全球規模と同様の温暖化の影響が見られたこと、さらに人為起源二酸化炭素放出の影響も受けており、海洋酸性化の影響もこれから深刻になってくることが予測されたことは、学術的、社会的にも意義のある発見である。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)
Geochimica et Cosmochimica Acta
巻: 235 ページ: 76-88
10.1016/j.gca.2018.05.016
120006877694