研究課題/領域番号 |
15H05383
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
松本 雄一 山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (90644550)
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研究協力者 |
パロミーノ ユリ・カベロ 国立サンマルコス大学
ネスビット ジェイソン テュレーン大学
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2016年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 古代文明 / アンデス考古学 / 考古学 / 人類学 / 文明形成 / 地域間交流 / アンデス文明 / 文明形成論 / 複雑社会 / 公共祭祀建造物 / 神殿 / 儀礼 / アンデス形成期 / 文化人類学 / 複雑社会論 / 住居址 / 形成期 |
研究成果の概要 |
これまで文明形成を対象とした考古学調査が十分に行われてこなかったアヤクチョ地方において、発掘と踏査を組み合わせた体系的な考古学的調査を行った。同地域はこれまでアンデス文明の初期形成過程において従来『周縁』であるとみなされており、社会の複雑化は進展しなかったと考えられてきた。しかし本研究によって、①同地域が遠隔地交流の結節点として重要な役割を担っていたこと、②複数の大規模公共祭祀建築が存在し階層の出現を含む大きな社会変化が起こっていたこと、③遠隔地の大規模なセンター(神殿)との間に紀元前1000年から強い宗教・経済的関係が存在したことが明らかとなり、従来のイメージが覆される結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでペルー北・中央高地がアンデス文明の初期形成の中心であると考えられてきたが、本研究における成果は「周縁とみなされ目立った重要性が想定されていなかったペルー南部高地が極めて重要であった」ことを、体系的な考古学調査と理化学手法を取り入れた分析により実証的に示した。その成果は、国際学会や国際学術誌への採択を通じて知られるようになり、現地研究者の関心を大きく引くこととなった。調査においては現地の考古学専攻の学生を積極的に受け入れ、調査方法の教授を行った。また学術的な発表だけではなく、地元のメディアによっても取り上げられたことで、地域の観光資源としての認知が高まることにも貢献することとなった。
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