研究課題/領域番号 |
15H05387
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 関西大学 (2016-2018) 国立民族学博物館 (2015) |
研究代表者 |
浜田 明範 関西大学, 社会学部, 准教授 (30707253)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 生権力 / 感染症 / グローバルヘルス / 複数種 / 薬剤 / 時間性 / 医療人類学 / ガーナ / オンコセルカ |
研究成果の概要 |
本研究では、ガーナ共和国南部のカカオ農村地帯における感染症対策を事例に、西アフリカにおける感染症対策が、どのような人や物の配置を伴いながら実施されており、そのような人や物の配置が、看護師やボランティア、乳児の母親といった複数の立場の人々の行為をどのように統御しているのかについて検討した。その結果、入念に準備された配置が異なる立場の人々の行為に整合性を持たせているケースと、必ずしもそうなっていないケースがあることが明らかになった。また、薬剤やワクチンといった医療品の空間的な配置だけでなく、ドキュメントを用いて一定のリズムを作り出す時間的な配置が重要な意義を持っていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては、グローバルヘルスの現場における生権力の複雑な作動形態を明らかにした点が大きい。特に、(1)公衆衛生プロジェクトが、どのような物をどのように配置することによって異なる立場の人々の行為を同時に導こうとしているのか、(2)その際、身体・病原体・薬剤・人々の日常生活が要請する異なるリズムの時間性がどのように調整されているのかの二点は、既存の研究に新しい論点を付け加える大きな意義を持っている。社会定義としては、グローバルヘルスの実態についての具体的な現状とその問題点を解明したことで、今後、プロジェクトを修正するための知見を提供しうるものとなっている。
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