研究課題
若手研究(A)
主にすばる望遠鏡と中間赤外線観測装置COMICSを用いた原始惑星系円盤の中間赤外線高解像度観測を実施した。その結果、中質量前主系列星Herbig Ae/Be 型星周りのgroup I と分類される円盤は遷移円盤であるという仮説をほぼ検証できた。また、内側・外側円盤の misalignmentが円盤の観測される形態に大きく影響を与えることが分かってきた。一方で次世代中間赤外線観測装置のための装置内冷却チョッパーの開発も進めた。試作1号機を設計・製作し、問題点を洗い出した。また、試作1号機でも最低限のチョッパーの機能を確かめつつある。今後on-skyテストや改良型2号機の製作の予定である。
我々の原始惑星系円盤の中間赤外線観測により、group I に属するHerbig Ae/Be型星原始惑星系円盤はフレア円盤であるという解釈を、遷移円盤に相当するという正しい解釈を示すことが出来た。これは現在のALMAの高解像観測によってもほぼ確認されている。また、冷却チョッパーの開発は、日本が次世代地上中間赤外線装置開発において国際貢献をしていくための重要な技術の一つとなりうる。また、日本の赤外線観測コミュニティにとっても有用なデバイスとなると期待している。
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