河川―湖沼のコネクション：霞ヶ浦流域圏におけるリン化合物負荷の定量化に関する研究

• 研究課題/領域番号: 15H05533
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 水工学
• 研究機関: 国立研究開発法人国立環境研究所
• 研究代表者: 篠原 隆一郎 国立研究開発法人国立環境研究所, 地域環境研究センター, 主任研究員 (00610817)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 23,790千円 (直接経費: 18,300千円、間接経費: 5,490千円); 2017年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円); 2016年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円); 2015年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
• キーワード: リン / 有機態リン / 31P NMR / ヌクレオチド / 河川 / 湖沼 / リン化合物 / 河川湖沼のコネクション / 核磁気共鳴装置 / リンの化合物分析 / 分画分析

研究成果の概要

本研究は霞ヶ浦流域における懸濁粒子及び底泥に含まれるリンの形態について定量化を行い、それぞれにおける有機態リンの循環を明らかにしたものである。懸濁物質の動態について霞ヶ浦で観測を行ったところ、懸濁態リンのほとんどは有機態リンであり、微生物のバイオマスと、リンの変動が一致していることが明らかになった。底泥におけるリンの変動を観測・解析したところ、底泥固相に含まれる有機態リンが冬～春にかけてソースとなっていることが明らかになった。河川～湖沼に渡る懸濁粒子中のリンの形態を観測したところ、河川では無機態リンが60～80%を占めていた一方で、湖沼では有機態リンが主要なリンの形態であった。

研究成果

• [雑誌論文] Role of organic phosphorus in sediment in a shallow eutrophic lake. (2017)
  • 著者名/発表者名: Shinohara, R., Hiroki M., Kohzu A., Imai A., Inoue T., Furusato E., Komatsu K., Sato T., Tomioka N., Shimotori K., Miura S.
  • 雑誌名: Water Resources Research 巻: 53 ページ: 7175-7189
  • 査読あり
• [雑誌論文] 湖沼におけるリンの動態研究に関する近年の動向 (2017)
  • 著者名/発表者名: 篠原隆一郎, 古里栄一
  • 雑誌名: 地球化学 巻: 51 号: 4 ページ: 159-170
  • DOI: 10.14934/chikyukagaku.51.159
  • NAID: 130006282101
  • ISSN: 0386-4073, 2188-5923
  • 査読あり
• [雑誌論文] Changes in the composition of phosphorus (P) compound groups in sediment and P in sediment pore water in a shallow eutrophic lake: a 31P NMR study (2017)
  • 著者名/発表者名: Ryuichiro Shinohara, Akio Imai, Nobuyuki Kawasaki, Kazuhiro Komatsu, Ayato Kohzu, Shingo Miura, Tomoharu Sano, Takayuki Satou, Noriko Tomioka, Koichi Shimotori
  • 雑誌名: Limnology 巻: 18 号: 1 ページ: 141-151
  • DOI: 10.1007/s10201-016-0497-4
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Dynamics of particulate phosphorus in a shallow eutrophic lake. (2016)
  • 著者名/発表者名: Ryuichiro Shinohara, Akio Imai,
  • 雑誌名: Science of the Total Environment. 巻: 563-564 ページ: 413-423
  • DOI: 10.1016/j.scitotenv.2016.04.134
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 流域特性（黒ボク・非黒ボク・土地利用）が支配するP, Nの河川流出プロセス. (2016)
  • 著者名/発表者名: 三浦真吾, 高津文人, 今井章雄, 小松一弘, 篠原隆一郎, 川崎伸之, 佐藤貴之
  • 雑誌名: 陸水学雑誌 巻: 77 ページ: 25-38
  • NAID: 130005397200
  • 査読あり
• [雑誌論文] FRRF (Fast Repetition Rate Fluorometry)法による一次生産速度測定手法の検討. (2015)
  • 著者名/発表者名: 小松一弘, 今井章雄, 冨岡典子, 高村典子, 中川惠, 佐藤貴之, 霜鳥孝一, 高津文人, 篠原隆一郎
  • 雑誌名: 土木学会論文集Ｇ（環境） 巻: 71 ページ: 309-314
  • NAID: 130005155808
  • 査読あり
• [学会発表] 霞ヶ浦底泥中における有機態リンの動態 (2018)
  • 著者名/発表者名: 篠原隆一郎, 広木幹也, 高津文人, 今井章雄, 井上徹教, 古里栄一, 小松一弘, 佐藤貴之, 冨岡典子, 霜鳥孝一, 三浦真吾
  • 学会等名: 第52回日本水環境学会年会
• [学会発表] Analysis of phosphorus compounds by using 2D (1 H 31 P) nuclear magnetic resonance (NMR) spectroscopy in an oligotrophic environment (2017)
  • 著者名/発表者名: Shinohara R., Tomoya Iwata, Yoshiki Ikarashi, Sano T., Kohzu A.
  • 学会等名: ASLO 2017 Aquatic Sciences Meeting
  • 発表場所: Hawaii Convention Center（アメリカ合衆国、ハワイ州、ホノルル）
  • 年月日: 2017-02-27
  • 国際学会
• [学会発表] Analysis of phosphorus compounds by using 2D (1H 31P)-nuclear magnetic resonance (NMR) spectroscopy in an oligotrophic environment (2017)
  • 著者名/発表者名: Shinohara R., Tomoya Iwata, Yoshiki Ikarashi, Sano T., Kohzu A.
  • 学会等名: ASLO 2017 Aquatic Science Meeting
  • 国際学会
• [学会発表] 浅い湖沼における底泥有機態リンの動態について (2017)
  • 著者名/発表者名: 篠原隆一郎, 広木幹也, 高津文人, 今井章雄, 井上徹教, 古里栄一, 小松一弘, 佐藤貴之, 冨岡典子, 霜鳥孝一, 三浦真吾
  • 学会等名: ELR2017 Nagoya/ 8th ICLEE, ELR2017 Nagoya/ 8th ICLEE
  • 国際学会
• [学会発表] Dynamics of Phosphorus in suspended particles in a shallow eutrophic lake: a 31P NMR study (2016)
  • 著者名/発表者名: Shinohara R., Imai A., Kohzu A., Tomioka N., Furusato E., Sato T., Sano T., Komatsu K., Miura S., Shimotori K.
  • 学会等名: American Geophysical Union Fall Meeting 2016
  • 発表場所: Moscone Convention Center (アメリカ合衆国、カリフォルニア州、サンフランシスコ)
  • 年月日: 2016-12-13
  • 国際学会
• [学会発表] 霞ヶ浦における懸濁態リンの変動要因についての検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 篠原隆一郎, 今井章雄, 高津文人, 冨岡典子, 古里栄一, 佐藤貴之, 佐野友春, 小松一弘, 三浦真吾, 霜鳥孝一
  • 学会等名: 土木学会環境水理部会研究集会2016 in 香川
  • 発表場所: 高松市生涯学習センターまなびCAN(香川県)
  • 年月日: 2016-05-19
• [学会発表] 生物地球化学的な場における物理条件の重要性 (2016)
  • 著者名/発表者名: 篠原隆一郎, 古里栄一
  • 学会等名: 土木学会環境水理部会
  • 発表場所: 高松市生涯学習センターまなびCAN(香川県)
  • 年月日: 2016-05-19
• [学会発表] 霞ヶ浦における粒子状物質の動態について. (2015)
  • 著者名/発表者名: 篠原隆一郎, 今井章雄, 霜鳥孝一, 高津文人, 佐藤貴之, 小松一弘, 冨岡典子, 三浦真吾
  • 学会等名: 応用生態工学会
  • 発表場所: 日本大学（福島県郡山市田村町）
  • 年月日: 2015-09-11
• [学会発表] Phosphorus (P) speciation in aquatic macrophytes around Lake Kasumigaura: A 31P NMR study. (2015)
  • 著者名/発表者名: Shinohara R., Imai A., Komatsu K., Kohzu A., Miura S., Sano T., Sato T., Tomioka N., Shimotori K.
  • 学会等名: Water and Environment Technology Conference 2015
  • 発表場所: 日本大学（東京都千代田区神田駿河台）
  • 年月日: 2015-08-06
  • 国際学会
• [学会発表] 霞ヶ浦の懸濁物に含まれる有機態リン化合物の動態について. (2015)
  • 著者名/発表者名: 篠原隆一郎, 今井章雄, 冨岡典子, 高津文人, 小松一弘, 佐藤貴之, 佐野友春, 三浦真吾, 霜鳥孝一
  • 学会等名: 地球惑星科学連合 連合大会2015
  • 発表場所: 幕張メッセ（千葉県千葉市美浜区）
  • 年月日: 2015-05-28
• [備考] The homepage of Ryuichiro Shinohara
  • URL: http://crispus.web.fc2.com/
• [備考] The Homepage of Ryuichiro Shinohara
  • URL: http://crispus.web.fc2.com/
• [備考] 篠原隆一郎のホームページ
  • URL: http://crispus.web.fc2.com/index_j.html