研究課題
若手研究(A)
本研究では,まず,(1)鋼板における脆性破壊の伝播・停止挙動の支配因子と考えられる,局所限界破壊応力およびサイドリガメントの亀裂閉口効果を考慮した破壊力学モデル開発を行い,(2)開発したモデルを用いて複数の大型破壊試験で得られた実験の再現し,両者の結果を比較することで開発モデルの妥当性検証を実施した.さらに,(3)開発したモデルを用いて系統的な計算を実行することで,実構造物のアレスト設計に必要な材料特性値の推定を行った.最後に,(4)本研究で開発したモデルの最も重要な破壊のクライテリオンである局所限界破壊応力説について,実験と有限要素解析を用いた妥当性検証を行った.
本研究で得られた成果は,40年以上未解決である長大亀裂問題を解明しただけでなく,構造基盤材料の「アレスト靱性」に本質的意味を与える挑戦的な試みであった.また,本研究の成果は,海上輸送構造物の安全性確保に直接的に貢献する基盤技術でもある.したがって本研究の成果は学術的・社会的価値を両立した工学研究であるといえる.
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