研究課題
若手研究(A)
PML bodyは哺乳動物の核内に局在する核内構造体である。これまでに、PML bodyの役割としてがん化や老化への関与が報告されているが、その詳細な分子メカニズムは明らかとなっていない。本研究では、PML bodyの転写制御への役割を解析することを目的として研究を遂行し、PML bodyと相互作用するゲノム領域をゲノムワイドに解析するために、ALAP-seq法を新たに開発した。ALAP-seqの解析によって、PML bodyがY染色体上にあるクラスター化した遺伝子群の転写制御に重要な役割をになっていることを明らかにした。
PML bodyはがん化や老化などに関与することが知られていたが、その分子メカニズムは明らかになっていなかった。これまでPML bodyの生物学的意義を研究する上での大きな障壁は、PML bodyを解析する技術が限られていたことである。そこで、本研究ではALAP-seq法という新たな技術を開発することによって、これまで困難であったPML bodyと相互作用するゲノムDNAを同定することに成功した。ALAP-seq法はPML bodyだけでなく様々な核内構造体を解析することが可能であり、今後この技術を応用することによって核内での転写制御機構が詳細に明らかにすることができると考えられる。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)
BIOCHEMICAL AND BIOPHYSICAL RESEARCH COMMUNICATIONS
巻: 512 号: 2 ページ: 202-207
10.1016/j.bbrc.2019.03.030
Journal of Japanese Biochemical Society
巻: 88 ページ: 521-524
40020948579