研究課題/領域番号 |
15H05597
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
近藤 武史 京都大学, 生命科学研究科, 特定助教 (60565084)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2016年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2015年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 上皮形態形成 / ショウジョウバエ / 陥入 / 発生生物学 / 陥入運動 / 遺伝学 / 嵌入運動 |
研究成果の概要 |
動物の器官形成は上皮組織が適切に変形を繰り返すことで進行する。ショウジョウバエ気管形成における陥入運動をモデルとしてこの上皮形態形成機構の解析を進めた。気管運命決定因子Trhは陥入運動の開始ではなく陥入後にその構造を維持するために必須であること、Trhの下流でCv-c RhoGAPがRho1活性やミオシン活性の低下を介して陥入構造維持を制御している可能性を見出した。本研究により上皮組織安定形状は細胞運命によって決まっていること、形態形成運動の駆動と上皮組織の安定形状は異なる機構により制御さること、そしてこの両機構がうまく組み合わさることにより正確に上皮形態形成が進行することが考えれた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動物の形作りでは細胞が密に接着したシート状の上皮組織が、適切に折り畳まれていくことで複雑な形状が構築される。この上皮組織の形態形成機構を正確に理解することは動物の発生現象を理解するために必須であるだけではなく、生体外および生体内において器官を作り出す再生医療にとっても重要な基礎的知見となる。これまでは細胞が自身の変形を介して力を生み出すことにより組織形状が変化すると主に考えられていた。しかしながら本研究の結果により細胞による力の発生とは異なる仕組みによりそれぞれの上皮組織について内因的に安定形状が決められていることが強く示唆され、動物の形づくりの新たな一面が明らかになった。
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