研究課題
若手研究(A)
トマト黄化えそウイルス(TSWV)はアザミウマによって媒介されるトマトの重要病害であるが、TSWVをはじめとする植物のマイナス鎖RNAウイルスの増殖機構はほとんどわかっていなかった。本研究では出芽酵母を用いてTSWV RNAの複製系を確立し、この系を用いてTSWVの複製に必要なシス配列を同定するとともに、遺伝子破壊株ライブラリーを用いた順遺伝学的スクリーニングによりTSWVの複製が低下する出芽酵母変異株を得た。
ウイルスは宿主の因子を利用して増殖する。当該因子が機能不全になった宿主ではウイルスは増殖することができないため、ウイルスの増殖機構を理解することは抗ウイルス戦略を考える上でも重要である。本研究では、独自に開発した実験系を用いることにより、トマトの重要病害であるトマト黄化えそウイルス(TSWV)が増殖に利用する因子の候補を多数同定した。本成果は、TSWVをはじめとするマイナス鎖RNAウイルスの増殖機構の理解を大きく進めると同時に、新たなウイルス抵抗性作物の作出に繋がる可能性がある。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)
Scientific Reports
巻: 7 号: 1 ページ: 12647-12647
10.1038/s41598-017-12687-8