研究課題
若手研究(A)
東南アジアの熱帯泥炭湿地で問題になっている人為的な環境変化(伐採・排水・火災など)が物質循環機構に与える影響を、水文学的・生物地球化学的観測手法により明らかにした。未排水の天然林・排水林・火災後の荒廃泥炭地を対象に、特に地下水位と温室効果ガスの関係についての調査を行い、天然林から排水林に変化する過程で、泥炭分解による二酸化炭素放出が増加し、さらに火災を経ると放出量は天然林の状態に比べて小さくなることを示した。また、インドネシア熱帯泥炭湿地初の気象観測タワーでの生態系スケールのメタンフラックス連続観測から、乾季はメタンの吸収源として機能し、雨季の湛水時期には放出源に転じる季節変動を明らかにした。
本研究の成果は、これまで研究報告例が数少なかったインドネシアを中心とする東南アジア熱帯泥炭湿地林での物質循環に、急速な人為的な環境変化が及ぼしている影響について 明らかにするものである。現地で進む森林からプランテーションへの土地利用改変の途上で生じる、排水や火災が泥炭分解由来の温室効果ガス放出にどのように影響するかといった情報は、将来的な土地改変のあり方を考える際の重要な情報となる。
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