研究課題
若手研究(A)
始原生殖細胞は精子や卵子の起源となる細胞である。本研究計画ではES細胞から誘導した始原生殖細胞様細胞を用いて、試験管内において始原生殖細胞の増殖・分化誘導系の確立を行った。その結果、forskolinとPDE4 inhibitor (rolipram)を始原生殖細胞に作用させることにより増殖が促進され、retinoic acid (ビタミンA)とBMP4を作用させると雌の生殖細胞へ分化誘導可能なことが明らかとなった。
始原生殖細胞を解析する上でこれまでの大きな問題点は、試験管内において適切な培養系が存在しないことであった。本研究計画の成果により、試験管内において始原生殖細胞を一定期間増殖させることが可能となり、また、雌の生殖細胞へ分化させるための因子の同定に成功した。今後、本研究により確立された培養系は、雄性生殖細胞の決定機構および減数分裂機構の解明など生殖細胞分化に関わる解析や他の種への応用など幅広い分野に貢献できると考えられる。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 1件)
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