研究課題/領域番号 |
15H05701
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山田 淳夫 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (30359690)
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研究分担者 |
大久保 將史 東京大学, 大学院工学系研究科, 准教授 (20453673)
山田 裕貴 東京大学, 大学院工学系研究科, 講師 (30598488)
西村 真一 東京大学, 大学院工学系研究科, 主任研究員 (00549264)
館山 佳尚 物質・材料研究機構, エネルギー・環境材料研究拠点, グループリーダー (70354149)
原田 慈久 東京大学, 物性研究所, 教授 (70333317)
朝倉 大輔 産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (80435619)
中井 浩巳 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00243056)
大谷 実 産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究チーム長 (50334040)
薮内 直明 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (80529488)
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研究期間 (年度) |
2015 – 2019
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
568,230千円 (直接経費: 437,100千円、間接経費: 131,130千円)
2019年度: 98,670千円 (直接経費: 75,900千円、間接経費: 22,770千円)
2018年度: 114,790千円 (直接経費: 88,300千円、間接経費: 26,490千円)
2017年度: 106,730千円 (直接経費: 82,100千円、間接経費: 24,630千円)
2016年度: 114,530千円 (直接経費: 88,100千円、間接経費: 26,430千円)
2015年度: 133,510千円 (直接経費: 102,700千円、間接経費: 30,810千円)
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キーワード | 電池 / 電極 / 酸化還元 / 電解液 / 界面 / 第1原理計算 / 分子動力学計算 / 水 / ハイドレートメルト / 孤立分子 / 孤立電子軌道 / 電気化学 / 軟X線分光 / 格子欠陥 / キャパシタ / 層状化合物 / 誘電率 / リチウムイオン電池 / 水溶液 / 高電圧 / 常温溶解塩 / 電解質 / ドライルーム |
研究成果の概要 |
物質のエネルギー貯蔵機能の観点から、材料科学を実験・分光・理論の複合検討により徹底的に俯瞰再考し、高機能化に向けた指針の提示と具現化を行うとともに、高機能界面を内包するデバイス展開を行った。固体内酸素の酸化還元活性化による電極電荷貯蔵量の飛躍的増大にむけて、反応に関わる分子軌道論の学術体系化を行い、電位ヒステリシスに関わる準安定中間体として、スピン転移状態、酸素間結合状態を同定した。これらを抑制する施策として、規則性欠陥導入による軌道変調とマーデルング安定化による自己秩序化の有効性を実証した。2次元空間に束縛された水分子が負性電場感受率を示すことを発見し、界面実効静電容量が1.7倍に向上することを見いだした。電解液に溶解させるアルカリ金属塩の高濃度化が配位構造、電子状態、界面形成能の変調を誘引し、多くの電池機能を飛躍的に高めることを発見した。特に水溶液系では、安定電位範囲の4倍以上という顕著な拡大を達成した。さらに、多機能を溶媒分子に集約する合理設計の有効性を実証し、高濃度化に依存しない有望な実用化戦略として認知されている。これらを統合して試作した電池セルは上限電圧5.2V、繰り返し特性1000回以上を達成し、到達可能なエネルギー密度は現リチウムイオン電池の1.3~2.6倍に相当する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
構築した学術体系のNature Energy誌4報等による積極的発信を通じた高い国際的認知と影響度により、新たな学際研究領域を創成しているばかりでなく、今後の高機能材料開発に向けた明確なプロトコルを提供しており、産業界・工学への大きな波及効果も見込まれる。
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評価記号 |
検証結果 (区分)
A
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評価記号 |
評価結果 (区分)
A-: 当初目標に向けて概ね順調に研究が進展しており、一定の成果が見込まれるが、一部に遅れ等が認められるため、今後努力が必要である
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